若者にも人気の西成グルメ
火付け役はユーチューバー

大阪・西成は激安B級グルメの聖地、値段はC級、人情A級!(上)ビール大瓶380円が「西成価格」。大阪市内の相場より100円以上も安い。西成なら、美味い寿司をつまみながら呑んでも5000円で収まるとう

 確かにビールも安い。今、大阪市内の飲食店でビールを注文すると、大瓶で500~600円、中瓶で400~500円、小瓶で300~400円が平均的な価格だといわれている。しかし西成の飲食店の多くは「大瓶で380円」というのが一般的な価格である。

「天王寺や難波で寿司をツマミながら呑むとなると5000円ではちょっとキツいんとちゃいます?でも、西成やったら1人5000円あれば美味い寿司に酒もそこそこ呑める。財布に優しいと思うからついつい足を運んでしまうですわ」

 こう語る前出・50代サラリーマン男性だが、西成の飲食店に足を運ぶのにはもうひとつ、大事な理由があるという。

「タバコが吸えるんですよ。今、飲食店のほとんどが吸えませんよね?とくに寿司屋でなんて吸えません。でも、西成の店なら大抵のところは吸わせてくれる。愛煙家にとっては有り難いですよね」

 実際、西成では、ほとんどの飲食店が「喫煙可」としている店が多いという印象だ。これについてある飲食店店主は苦り切った表情を隠さず、次のように語った。

「西成でも(タバコを)吸わへん人もいるんよ。せやけど、吸う人が多いさかい、吸うてもらわな商売にならんわな。料理を食べにくるんやなくて『喫煙場所』として来てくれるのやったら、料理人としてはあんまり嬉しいもんやないわな……」

 さて、冒頭部でも触れたが、今、西成には10代、20代の若い世代も数多くやってくる。彼らがやって来るのは、ひとえに西成という街が醸し出す「非日常感」と食に限らない「物価の安さ」だ。

「はちゃめちゃ感がすごくて。ヤバいですよね…。どのお店も安いし。ちょっとイカツイおじさんもたまにいますよ。でも、そんなおじさんたちも私たちが話しかけると応えてくれますよ。元気がもらえるので、暇ができれば1人でも来ます」

 専門学校生という、この19歳女性は西成に足を運ぶ理由をこう語った。今では月に1度は西成に足を運ぶという。その彼女が西成にハマったきっかけは意外にも「Youtube」だという。

「ユーチューバーでジョーさんという人がいるんです。彼の動画『ジョーブログ』で西成が紹介されているのを観て、来てみたいと思ったんです。来てみると若い女の子でも行ける店もあるし。よく言われる“怖い”という感じはないですね」

 10代、20代世代から絶大な人気を誇るYoutube動画「ジョーブログ」は、西成の地元住民の間でもよく知られた存在だ。この「ジョーブログ」の動画内での西成特集を観てここにやって来たという若い世代はよく耳にするところだ。

>>(下)に続く

>>後編『大阪・西成は激安B級グルメの聖地、値段はC級人情A級!