毎年の供給戸数が減少基調なのに対して、ストックは増えていく。供給戸数が6万戸に対して、ストックはその100倍の600万戸超存在するのだ。そんな中で、資産インフレ基調は望まれる政策だと考える。実際、昨年の首都圏分譲マンション市場が分譲価格×供給戸数で2兆円弱なので、これをはるかに上回る資産インフレとなっている。

儲かった物件は価格が2倍
以上になっている

◆図表2:騰落率ランキング(上位30)

(出典)住まいサーフィン 拡大画像表示

 査定は成約ベースの取引価格で算出している。新築時価格よりも2倍になった物件が1件ある。これは東京都の土地を定期借地権で売り出したタワーマンションで、相場が上昇している中にあって、最初から格安ですごい倍率がついた。総戸数809戸に対して最高倍率378倍、平均倍率17.65倍で即日完売となった。

 ちなみに、この販売に要した広告はHP1枚だけで、5年以内の転売が禁止されたほどだ。この物件は例外としても、2位の物件はJR横浜駅に隣接するタワーマンションで、97%値上がりしている。ターミナル駅に最も近いタワーマンションは鉄板のように高い資産価値を示す代表例である。

 これと同じ属性は豊洲シエルタワー、サンウッド三田パークサイドタワー、ワテラスタワーレジデンス、白金タワーなどで、上位30の約半数をタワーマンションが占めている。この傾向は近畿圏でも同じであり、グランフロント大阪オーナーズタワー、ザナンバタワーレジデンスインナンバパークスがこれに当たる。

 これ以外で特筆すべきは、アールヴェール河原町二条のように、京都の中心地は稀少性が高く、物件価格が高止まりする傾向にあることだ。このほか、1位のシティタワー品川のように、定期借地権マンションであっても立地が優れて割安で販売された場合は値上がり幅が大きく、ザ・パークハウス渋谷美竹はそのパターンにはまっている。

 この物件は新築販売時の売れ行きが悪く、苦戦していたのが今見ると不思議なくらいだ。新築時4000万円台のマンションが3000万円も値上がりして7000万円になるようなことが現実に起きていることは、認識しておいた方がいい。