偏差値35の落ちこぼれが 奇跡の東大合格をはたした、『現役東大生が教える「ゲーム式」暗記術』。本連載では同書の勉強嫌いでも続けられるゲーム式暗記術や、東大生の勉強にまつわるエピソードを紹介していきます。「英熟語ポーカー」「単語マジカルバナナ」「メモリーチェックゲーム」「暗記復讐帳ゲーム」など英語、資格試験……なんにでも使える24のゲーム式暗記術に注目です! 今回は現役東大生である著者の西岡壱誠氏が語る「東大生の合コン事情」です。

「東大行ったら合コンでモテた」
……はありえるのか!?

みなさんはこんな言葉を耳にしたことはありませんか?
東大生は女にモテる」。

実際、私もモテたくて東大を目指したと言っても過言ではありません。
2浪してやっとの思いで合格した後、この言葉を信じて合コンに行ってみたり、学生イベントに参加したりと、様々な方向から他大学の女子にアプローチをしてみました。

しかし、結果は無残にも惨敗!
一度も上手くいきませんでした。

「一体なぜなんだ!?東大生には一定の女子からの需要があるんじゃないのか!?」
今日はここに存在する、大きな落とし穴についてお話ししたいと思います。

・「東大生は客寄せパンダ」

「合コンに行ったらモテるでしょ?」
他大学の男子友達などは、軽くこう言います。
しかし、ここに大きな問題があるのです。

当たり前ですが、「モテる」というのは、「合コンの席で話しかけてもらえる」とか、「注目を集められる」ということではありません。
その後で連絡先を交換してもらったり、「今度ご飯に行こうよ!」と話が繋がること。これが合コンにおける成功、「モテる」ということです。

何が言いたいのか。
「え!東大生なんだ!すごいね」「東大生なんだ~!頭良さそーう!!」
いくら合コンの席でこんな風に注目を集めても、意味がないんです。
東大生は、ここまでは行けます。合コンで「すごいね!」「頭いいんだね!」と話しかけられることはあります。でも、後で「じゃあ今度ご飯行こう!」とかそういう『合コンにおける成功』にまで足が届かないのです。

例えば、こんな話があります。
ある日自分は、他大学の友達から、「合コンに行かない?」と誘われて、「いいよ!」と返事をしました。
その友達は「東大生来るぞ!」と言って女子を集めました。
「え!東大生来るの!すごーい!」
そう言って女子が集まり、合コンが開催。

「へー東大生だ!珍しい!!」
そう言ってもらいつつ会は進むけれど、結局蓋を開けてみると他大学のイケメンのところに女子が殺到、勿論自分のところには女子が来ない。

そう、東大生は客寄せパンダなのです。
「パンダ(東大生)がいるよ!」「わー珍しい!!」
そう言って人を集めるためのツールでしかないのです。

東大生ほど偏見にさらされる生き物はいない

・「東大生は話が通じない?」

「いや、でも注目を集められるんなら、そこから話を進めればいいじゃん!」
「『東大生なんでしょ?すごーい!』ってところから話が始まるなら上手く行きそうだけど」
そんな風に思う方がいるかもしれませんが、これが大間違い。上手く行かないんです。

例えばです。

女子「趣味はなんですか?」
他大学の男子「あー、ゲームかなあ」
女子「あ、私も好きなんだー!こんなゲームやる?」
他大学の男子「え、それめっちゃ好きー!」

これが東大生だと、こうなる訳です。

女子「趣味はなんですか?」
東大生「あー、ゲームかなあ」
女子「なんかゲームも、計算とかして色々頭良―くプレイしてそう笑」
東大生「(えっ、そんなことないんだけど…)」

『東大生は頭いい』という固定観念が初めにあるので、話がそこから進まない。どんな話をしても「へー、頭がいい人はそんなことを考えてるんだー」で話が終わり、そこから話が進展しないのです!

ま最近ではテレビ等のメディアで「天才だけど変な東大生」がメディアで目立っているせいで、
「東大生ってやっぱり変な人いるのー?」
とか、そういった質問をする女子が多いです。
でもこの質問って、「自分と違った珍しいものを見たい」がための質問。はじめから「自分とは違う、異質のもの」を想定して話しているのです。

みなさんに一つ質問です。
大学生が、「自分と同じ世界に生きる、話の合う人」と「自分とは住む世界が違う(と思い込んでいる)、話が合わなそうな人」と、どっちを選ぶと思いますか?
考えるまでもなく、前者ですよね。
99パーセントの大学生にとって、東大生は後者なんです。
そりゃ上手くいく訳ないんです。

さて、みなさん「東大生は女にモテる」という言葉がいかに間違っているか、わかっていただけたでしょうか?

それでも私は、明日も合コンに行きます。
残り1パーセントの、物好きな女子に出会うために。
勝率は低いですが、みなさん応援していただけると嬉しいです。