「ガランタミン臭化水素酸塩(商品名レミニール)」は軽~中等度の適応でアリセプトと同じメカニズムでADの症状を改善する。普通の錠剤タイプと水なしで飲めるタイプがあり、こちらも世界73ヵ国で実績がある。

 3剤目の「リバスチグミン(商品名イクセロン/リバスタッチパッチ)」は、アリセプトとほぼ同じメカニズムだが、最大の特徴は「貼り薬」というかたちにある。薬をきちんと飲んだのか記憶できないAD患者でも「薬の使用がひと目でわかる」(看護師)ほか、副作用がつらいとき「飲んだ薬は吐き出せないが、貼り薬はすぐに剥がせる」(薬剤師)点もメリットだ。

 先行のアリセプトも貼り薬などの開発に着手し、AD治療は「飲んで抑えるか、貼って抑えるか」を選べる時代になった。

 一つ注意してほしいのはどの薬剤も根治的な治療薬ではないこと。あくまで症状改善薬であり、症状が軽いうちに使用するほど進行を抑える効果が期待できる。慣れた道で迷った、モノの名前が出てこないなどの症状があるなら、年齢によらず、早め早めに認知症専門外来を受診しよう。

(取材・構成/医学ライター・井手ゆきえ)

週刊ダイヤモンド