東日本大震災から早くも4ヵ月が経とうとしているが、現在、「食」という切り口で様々な形で復興支援がなされている。単純に被災地の食材を提供するものから、風評被害にあっている生産者の食材の安全性を訴えるもの、また、食事の代金の一部を義援金に充てるというものまで多種多様である。

 人間の心情としては美味しいものを食べながら、それが間接的ながらも被災地の役に立てるということなら、より気持よく食べられるというものだろう。

「気仙沼ホルモン」バランスのいい甘さの豚ホルモンに、千切りキャベツ&ウスターソースの絶妙なコンビネーションで、いくらでも食べられる。

 今現在、東京の様々な飲食店では、数々の『震災復興』を銘打ったメニューが展開されている。そういえば、特に東北の日本酒は全般的に売れているという話を、飲食店の関係者から、この間も聞いたばかりだ。

 東京・目黒のお店『SanMA』でも、そういった震災復興メニューを提供していた。目黒といえば、落語の代表的な噺の一つである『目黒のさんま』に起源する、目黒区の『目黒のさんま祭』が毎年開催され、そのサンマは気仙沼産が使われているという(ちなみに品川区上大崎のさんま祭りでは宮古産が使われている)。

 同店は「さんま祭り」繋がりで、以前より気仙沼漁港の新鮮な魚を仕入れていたが、今回の震災を受け、気仙沼料理の提供を行っている。

ウスターソースがけキャベツと
合わせるホルモンの新食感

 気仙沼といえば、当然鮮魚を使った料理を思いがちだが、意外や肉を素材にしたご当地料理があった。『気仙沼ホルモン』である。