投資家は「どんな基準」で株価を判断するのか?
では、投資家は何を基準に株価を判断しているのでしょうか。その答えは、企業が将来生み出す利益ということになります。
ここに1株あたり毎年10円の利益を生み出している株式会社があると仮定しましょう。会社の経営状況が変わらなければ、その会社の株式を保有することで、投資家は毎年10円の利益を得ることができます。
もしこの会社の株価が100円だった場合には、その根拠はどう説明すればよいのでしょうか。
100円でこの会社の株を買った投資家は毎年10円の利益を得ることができます。100円の元を取るためには、この株式を10年間保有し続ける必要があるわけです。これは逆に考えれば、株を売った人は、10年後の利益の分まで先に売ってしまったことになります。
ホリエモンが言っているのはまさにこのことです。
株価というのは、将来、得られる利益まで先取りして形成されているものであり、株を売った人は将来の利益の分も含めて株を売却し、これを買った人は、将来の利益の分までリスクを引き受けたことになります。
つまり株価というのは将来の期待、あるいは将来に対する不確実性を数字にしたものです。そして、これこそがリスクであり、そしてリターンの源泉ということになります。
リスクとは時間と密接に関係した概念であることが理解できると、どのようにリスクを取ればよいのか、おぼろげながら見えてくるのではないでしょうか。