プロセスが分かると、「仕事の締切」が見える
同時に、プロセスごとの締め切りも見えてきます。
「内見から契約まで、平均すると10日かかる」という場合は、「毎月20日には、内見したお客さまのストックが6人以上溜まっていないと、月末までに3件の契約はとれない」とわかります。
「最初に担当者と会ってから内見まで、平均すると1週間かかる」という場合は、「毎月13日には、実際に会えた担当者のストックが10人以上溜まっていないと、月末までに3件の契約はとれない」ということです。
裏を返せば、これがプロセスごとの目標値にもなります。
最初は「1日に3人、10分以上話す」という中間目標しかなかったのが、「毎月13日までに、10人以上と会う」「毎月20日までに、6人以上を内見に案内する」といった指標も加わり、最終目標に到達するまでの道筋がより明確になりました。
これにより、まだ契約がとれていない月の前半でも「今月はすでに10人以上と会えたから、きっと3件の目標も達成できるだろう」と予測がつきます。
月末の最後の最後まで、今月の目標を達成できるかわからず、常にハラハラしながらストレスフルな毎日を送ることもなくなるはずです。
それを証明するかのように、半年後に再び私のもとを訪れた山田君(連載第19回参照)は明るい表情でした。
「毎月の目標が達成できるようになって、仕事も楽しくなりました!」
そう話す様子は、前回とは別人のように自信に満ち溢れ、別人のように生き生きして見えました。