ダニを死滅させる高温の乾燥機が人気を集める(コインランドリーデポ原町田店)

女性客を意識した清潔な店舗
フランチャイズで急成長

 数だけでなく、店舗の様子や客層も変化した。最近のコインランドリーは、かつて銭湯の横にあったような暗くて汚い、“一人暮らしの男性御用達”というイメージを一掃している。明るい照明の下、1時間で洗濯・乾燥ができる最新の機械やスニーカー専用洗濯機などを備え、店内は掃除が徹底されている。そうした努力が奏功し、あるチェーン店では客の約7割を女性が占め、ダニ・ハウスダスト対策として布団の洗濯に訪れたり、家族の衣類のまとめ洗いに来たりしているという。

 背景には、布団にいるダニ・ウィルスの吸引装置「レイコップ」(07年発売)のヒットをきっかけとしたアレルギー対策への関心の高まりや、低価格オフィスカジュアル衣料の普及によるクリーニング店の利用の減少、そして共働き世帯の増加などがあるようだ。

 顧客側の変化だけでなく、業界の環境も変わった。かつては直営店が中心だったが、今やFCの拡大が店舗数の増加を後押ししている。コンビニのようブランド(看板)と店舗運営のノウハウなどを加盟店オーナーに提供し、FCとして店舗網を拡大させている。

 FCの仕組みはこうだ。店や条件によって異なるが、一般に加盟店のオーナーは店舗・駐車場の地代、建物建設費、内装、看板、機械・設備といった「初期費用」を用意し、借地代、警備費、看板・商標使用料、運営委託費、変動経費(電気、ガス、水道、洗剤等)を毎月支払いながら経営することになる。これ以外にも、売り上げに対して20%程度の運営委託費(ロイヤルティ)や、機器のリース料などもかかる。

 そうした中、創業時から多店舗展開を計画し、FCの仕組みを使って急拡大しているのはコインランドリー大手・WASHハウス(宮崎県)だ。児玉康孝代表取締役社長は「大量出店を狙うなら、本部の財務体質強化のためにFCは欠かせない」という。

 なぜなら、コインランドリーは1店舗の売り上げの60~70%が機械や設備の減価償却費になるため、キャッシュフローが回っていても赤字になり、金融機関の融資を受けづらくなる。したがって、自ら出店・経営する「直営店型」で多店舗展開することは容易ではない。そこでFCの仕組みを活用し、機械や建物にかかる費用はFCオーナーに負担してもらうことで、FC本部(WASHハウス)のバランスシートからオフバランス化し、財務負担を軽減するというわけだ。