ヘッドハンターによると、他の企業に求められる経験と知識を持ちながら自分の価値に気づいていないミドルは数多くいるという(写真はイメージです)

 景気がいいと言われて久しいが、賃金が上がらない。一方で転職する気概もなく、自分は出世ややりがいのある仕事と無縁だと思っている中高年社員もいるだろう。そんなあなたにお伝えしたいことがある。「あなたの市場価値はまだまだあるかもしれない」と。ミドル人材こそ即戦力として必要という風潮が、今、世の中で盛り上がりつつあるのだ。

 これまでエグゼクティブや外資の転職支援策と思われていたヘッドハンティングの業界でも、顧客企業のニーズの変化に伴い、ヘッドハンティング会社は日々様々な業界・企業のミドル社員にアクセスをしている。

「自分なんて……」と言うなかれ。ひょっとしたら、近いうちにあなたのところにも、ヘッドハンターから声が掛かるかもしれない。今回は、ヘッドハンティング業界ではまだ珍しい、ミドル人材の獲得に特化した斡旋を行っているある会社のエース・ヘッドハンターに話を聞きながら、今ミドル人材が求められている時代背景や、ミドル人材の価値について解き明かして行こう。

 もしヘッドハンティングに縁がなかったとしても、あなた自身も気づかなかった自分の人材価値に改めて気づくことができ、仕事で挽回を期す励みになるかもしれない。

今、なぜ企業は
ミドル人材を求めるのか?

 まず、ヘッドハンティング業界に集まる企業クライアントの求人において、今ミドル人材がもてはやされているのはなぜだろうか。