同時に、ヤフーでは、社員が仕事に情熱をもつことも大切にしています。仕事に限らず、情熱を傾けている時、人は時間の経過を短く感じるのではないでしょうか。目の前の仕事に集中していて、昼飯を抜いてでもやり遂げたいと感じたり、仕事にのめりこんで終電を逃した経験はないでしょうか。

 ヤフーの1on1では「あなたか情熱が傾けられる仕事って何ですか」という上司からの問いや、「〇〇の仕事をしているときはイキイキとしているね」というコメントなどによって、社員が情熱を解き放つ仕事を見つける支援をしています。

 目標管理ではなく、成長支援。これがヤフーの上司が行うマネジメントの本質ということになります。

部下のキャリアについても対話する

 また、ヤフーの1on1は、個別業務の進捗確認にとどまらず、部下のキャリアについても対話します。いまの業務にどのように取り組み、さらには先々どのような仕事をしていきたいのか。それを聞き取ることも、才能と情熱を解き放つために重要だと考えているからです。

 会社ですから、希望する業務、希望する部署に、ただちに移ることができるわけではありません。それでも、各人が思い描くキャリア像を把握し、そこに向かって当面なすべきことを示唆し、希望に向かって補うべき経験をアドバイスすることは有益です。

 人には誰でも優れた才能がある、と私は信じています。しかし、その才能を見つけることは簡単なことではありません。ましてや、才能を伸ばしていくのはつらい作業だと思います。

 社員本位に考えたい、と私は考えていますが、それは決して社員を甘やかすことではありません。むしろ、なんらかのビジネス領域でプロフェッショナルになることを求め、異動によってさまざまな仕事経験を積むことも含めて、厳しい一面もあります。

 しかし、そうであっても、ヤフーは社員の才能と情熱と解き放つ会社になりたい。1on1はそれを目指したコミュニケーションのあり方なのだと考えています。

(ヤフー上級執行役員 本間浩輔)