アメリカの典型的な駄菓子ツィンキー。
この甘さの塊をいかに早くたくさん食べるか
一つの目玉競技が、「ツィンキーズ早食い競争」。
これは、アメリカの有名なスポンジ菓子「ツィンキー」を10分間でどれだけ食べられるかというコンテストだ。
ツィンキーはアメリカの典型的な駄菓子でとても甘い。特に中身のクリームが甘すぎて一つだけでも急いで食べようとすると「おえっ」とする代物だ。
これを何個食べられるかというコンテスト。
僕は、それまで培ってきた「クレイジーなことはこいつだろ」というキャラのおかげでこのツィンキーコンテストの代表に選ばれた。名誉なことである。
セクションを代表して出るからには優勝しなければならない。そもそも日本男児の意地も見せなければならない。
ということで期末テストが迫っている時期ではあったが、ツィンキーを何箱も買って徹底的な研究と練習を重ねた。
入念な調査と実験の結果、ツィンキーを水に浸して食べると喉にスッと入って飲み込みやすいというのが分かった。そしてどれくらいの大きさがベストか。どのタイミングで水を飲むのが一番いいかを解明していった。また、水にぬれた手は滑り次のツィンキーの袋を開けるのが難しくなるのでタオルも用意することにした。
万全な用意のものと当日を迎えた。
試合開始の16:30に向けて朝から当然飯を抜き気持ちを高めていった。
15:00くらいから携帯電話も切り、自らを鼓舞するように長い瞑想に入った。
そして開始30分前、私は家を出て、歩いて5分程の会場に向かった。
ところが、何と前の競技が早く終わったので、30分前倒しして競技は終わってしまったとのことだった。急きょ僕の代わりにアメリカ人の友達が出てくれたとのことだった。なかなか奮闘したようだが、優勝はできなかったとのことだ。
ガックリとうな垂れた僕は、とぼとぼと岐路についたのであった。