OfOのようなダイヤル番号固定だと一度番号を覚えてしまえば自分の自転車として使うことができ、OfOはQRコードを塗りつぶして自分のカギをつけてしまうようなハックが大量に行われている。ただ、自分で自転車を独占しても、「どこでも乗れて乗り捨てられる」というメリットは生きず、地下鉄を降りてすぐに使うことはできないので、多少不正利用があっても物量で突破するというビジネスモデルだ。

 ここでも人の行動を制御するのがアーキテクチャと損得であることがわかる。

 MobikeもOfOも2~3ヵ月単位でバージョンの上がった自転車を投入し、Mobikeはより昨日とコストを下げるライトな方向に、OfOは番号だけはランダムに変わるようにするなどコストをかける方向に進化しているのが面白い。利用者が多いぶん最適化が一気に進むのだろう。

(左)工事現場で見かけた、QRコードを塗りつぶして独占されたOfO。システム上これができる仕組みになっている/(右)一方で、普及率を上げるためにゾーンによって自転車に乗るたびにクーポンがもらえるようなキャンペーンも行っている
新バージョンのOfOの解錠システム。自動で番号が変わるプッシュキーに変更され、独占できないようになっている

 もちろん、誰のものでもないため、かなり無残な置かれ方をしている。もともとゴチャゴチャした街並みなのでさほど悪化したとも言えず、むしろ私有物ではない分、勝手に片付けて良いというメリットがあるとも言える。街全体で最適解を探している段階で、来年に深センを訪れたらシェア自転車とは別の交通手段が問題を解決しているかもしれない。

無造作に停められているシェア自転車