「わかってるなぁ~」
その後、A社長は、タクシー数台に分乗するときでも、「私の横」に座ってくださるようになりました。「気遣いのできるヤツだ」と思っていただけたようです。
お客様に「タクシーに乗るなら後田と一緒がいい」と思ってもらえるのなら、数百円のおつりは惜しくありません。「必要経費」あるいは「投資」と考えるべきです。
タクシーでの移動中は、「お客様を独占できる時間」です。
取材時間として使えば、仕事に役立つ「顧客情報」を聞き出すことができます。
次の提案の根回しや仕込みをしておくこともできるでしょう。
A社長のコンサルティング料金は「1時間10万円」。タクシーの移動時間が仮に「30分」だとします。A社長を30分間独占しようと思うと、本来であれば「5万円」(10万円の半分)のコンサルティング料が必要です。
けれど私はタダ。「缶コーヒー代」(200円のおつり)をケチらなかったおかげで、A社長を独占する時間を持てるようになりました。
200円が「5万円の価値」に変わったわけです。
それだけではありません。
タクシーでの「独占取材」をきっかけに「500万円の契約」をいただくことができました。 200円を投資して「500万円」を生み出したことになります。
ちょっと歩いただけで、誠意が伝わる「20メートル手前理論」
雨の日や大きな荷物を持ったときに、タクシーでクライアントの会社へ向かうことがあります。
そんなときに「微差」を生み出す「20メートル手前理論」を紹介しましょう。