賞賛されるより大事なのは
自分の考えを知ってもらうこと
まとめると、承認とは褒めること自体ではなく、以下のような相手がもつ何らかの属性にスポットを当て、良い悪いの判断抜きに言及することです。
・相手の考え
・相手の感情
・相手のスキル
・相手の経験
・相手の成果(成長)
・相手の努力
・相手の価値観 etc.
これらの事実について承認するには、普段から相手の行動をよく観察しておかねばなりません。観察抜きでの承認は不可能と言うこともできます。
いつもよく見ていてくれることに対して、人はモチベートされるのかもしれません。経験的に賛同いただける方も多いのではないかと思いますが、普段からほとんど見てくれていない上司から、にわかに褒められてもうれしくありません。うれしくないを通り越して、「何も知らないくせに、何を言ってんだ」と、かえって腹立たしくなることすらありませんか。
ここでは特に1on1を通じた上司部下の話をしてきましたが、相手に対して興味と関心を持って接することは、あらゆる人間関係構築にとって極めて基本的かつ重大な土台となっていることを思い出させてくれる話でもあります。
どうやら人は、他者から賞賛を得ることよりも、まず、自分がどのように考えたか、なぜそうしたのかについて知ってもらうことのほうが安心感が得られ、信頼関係を結びやすくする生き物のようです。