ヒアリに怯える日本列島、高まる経済損失への不安ヒアリは体長約2.5~6mmと小さいが、刺されるとやけどのような激しい痛みに襲われる
写真提供:兵庫県立人と自然の博物館

 強い毒を持つ特定外来生物のアリ「ヒアリ」が、5月26日に兵庫県尼崎市の貨物船コンテナから国内で初めて見つかって以降、全国各地で確認され、大騒動になっている。

 7月18日までに発見されたのは、確認順に兵庫県、愛知県、大阪府、東京都、神奈川県、茨城県の6都府県8カ所。いずれも港湾周辺かコンテナの移動先で発見され、海外から荷物に紛れて侵入したものとみられている。

 ヒアリは南米原産だが、物流がグローバル化する中で拡散し、米国、中国、豪州、台湾など世界各地に広がっている。尾部の毒針で刺されると人によってはアレルギー反応を引き起こし、死亡する危険もある。

 株式市場で家庭用殺虫剤を扱うアース製薬やフマキラーの銘柄が急騰したように、目先の対応策に注目が集まる。だが、長期的な視点では「健康被害も深刻だが経済への影響も甚大」と、アリに詳しい兵庫県立人と自然の博物館の橋本佳明主任研究員(同県立大学准教授)は指摘する。