悩まない人は世界をどう「見て」いるのか? 悩まない人は世界をどう「変えて」いるのか? 多くの人は仕事の生産性を上げようとする。だが「悩んでいる時間」を短くしようとする人は少ない。もしあなたも「悩まない体質」になれたらどんな人生が待っているだろう? 世界中から翻訳オファーが殺到している一冊の本から「第一印象で悩まない人の特徴」をライター柴田賢三氏が解説する。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)
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第一印象で「合わない」と思う人との距離感
第一印象で「合わないな」と思った人と、のちのち仲良くなることがある。
私は50代半ばだが、振り返ってみるとこのケースが意外にも多いことに気づいた。
たとえば、業界の飲み会で初めて会った日から異常にハイテンションで皆に酒を強要していた坂上(仮名)という男がいた。
この飲み会のメンバーは気心の知れた仲間で、新しく誰かが連れてきた坂上の振る舞いは新参者としては明らかに浮いていたのだ。
皆に酒を強要するだけでなく、坂上自身も次々と一気で杯を空け、二次会に移動すると最初にマイクを握る。曲の歌詞を、酒を飲ませるフレーズに替え歌し、次々とメンバーをあおる。
深夜になり、私の横に座ると肩を組んできて酒をガンガン注ぎはじめた。初日から距離の縮め方が早すぎて「こいつ、苦手だわ」と思っていた。
目に見えない行動にあとから気づく
二度目に会ったのはテラスでバーベキューが楽しめる店。かなり遅れて合流した私は、すでにテンションMAXの坂上を見て、げんなりした。
案の定、私が席についた途端に「駆けつけ三杯」などと一気飲みを強要し、自分も一緒に飲んでニコニコしている。
坂上の求めに応じて2杯目のビールを飲み干すと、彼が急に立ち上がり、いい具合に焼けた肉や野菜、海鮮を皿に盛って運んできてくれた。
さらに、そのままグリルに戻って再び食材を焼きはじめ、各テーブルに振る舞っているのが見えた。
ここで、初回の帰り際の光景を思い出した。あれだけ騒いでいた坂上が、割り勘の会計を済ますと、どこかに消えていた。
「先に帰ったのか。やっぱり勝手なヤツだな」と思ったが、雨の中、店の外で人数分のタクシーをつかまえていたのである。
「第一印象」で悩まない人の特徴とは?
『悩まない人の考え方――1日1つインストールする一生悩まないスキル30』の著者で「北の達人コーポレーション」の社長・木下勝寿氏は、「第一印象がすべては本当か?」と問いかける。
第一印象がよすぎると、ちょっとしたことで相手を失望させたり、一気に当初の熱量が冷めてしまったりすることがある。
――『悩まない人の考え方』より
木下氏は、初対面で相手に好印象を与えるタイプではないと自己分析し、第一印象で悩むことをやめたそうだ。
そのかわり、初回は「ひたすら相手のことを知るターン」と決め、次に同じ人に会ったときの「第二印象」で勝負しているというのだ。
坂上も、初回の何気ない私との会話をきちんと覚えていて驚かされた。
破天荒に見えて、実は細やかな気配りのできる男――。私の坂上に対する印象は180度変わり、今ではサシで飲みに行くほど仲良く、もう10年以上も付き合っている。






