ファッション=流行ではない
本当に変わりたければプロの手を借りては

 これまで、何度もこの連載で触れたことですが、私たちはファッション=流行を追うことだとは考えていません。単に流行の最先端といわれる洋服を、大金を投じてそろえたところで、本当にファッショナブルな人にはなれないからです。いきなり新しい洋服をお作りするのではなく、お客さまご自身のなりたい将来像やイメージを共有し、それをたたき台にして準備、設計をしていかなければなりません。

 ファッションにおいても、皆様のお仕事にも共通する、準備、設計がとても重要なのです。

 ビジネスのフィールドで、社外のプロに知識ノウハウを借りるシーンは多く見かけます。税理士、弁護士、社労士、ITエンジニア、設計士…。しかし、ファッションの分野では、まだまだ専門家の手を借りるという発想が希薄です。

「ビジネスは第一印象が大切だ!」とか、「身だしなみには注意している」とおっしゃる方も、ほとんどが自己流。幼少期、青年、社会人を経て、現在の「自分なりの身なり、コーディネート」をなんとなく身につけて何となく常識化しまったのではないでしょうか?

 予習、復習をくりかえした受験勉強のように、学校や塾で「ファッション」を学んだことはありますか?自分の身体的特徴をきちんと掴んだり、どう他人から見られたいか?など、自分にふさわしい「着こなし」を誰かから、継続的にレッスンを受けたことがありますか?

 失敗の原因はシンプル。「学ぶ機会、チャンスがなかった」からで、みなさんに責任、原因がある訳ではないんです。もし、長年「オシャレじゃないこと」に秘かにコンプレックスを抱いていて、自分ではどうしようもないと感じているなら、ぜひ専門家の門を叩いてみてください。

 私たちファッションのプロ、スタイリストという仕事は、「お客様の外見と同時に内面をもを整え、セルフイメージをアップさせ、対外的な印象、評価を高めること」だと思っています。これは、お客さまに、さらなる付加価値をご提供することにほかなりません。

「人は見た目で決まる」とは、良く言われる言葉です。つまり、私たちは、とても責任の重い商売をしているのです。その分お客様に喜んでいただけると、とても嬉しい商売でもあります。