新内閣への三つの注文
オリ・パラまで安定政権を保つために

 最後に、もはや後のない「背水の陣内閣」へ三つの注文をつけたい。

 一つ目が、内閣のメンバーの顔を変えたからといって、支持率急落の原因が許されると思ったら大間違いである。仮に、新内閣発足で支持率が上がったとしても、上述のとおり、「野党がダメすぎて他に選択肢のない状況」だから仕方なく、支持しているだけなのである。根本的に安定政権を維持するためには、森友・加計問題などへの誠実な対応が求められる。豊田真由子議員も、いい加減そろそろ病院から出てきて落とし前をつけたらどうだろう。

 二つ目が、「経済最優先」などとこれまでと同じ文句を建前のように言わずに、憲法改正をやりたいならさっさとやった方がいい、ということだ。次の衆院選は来年末までには行われることが確実なわけだが、そうなれば清和会の議員が苦戦し、同じく改憲派の日本維新の会の議員も議席を減らすことになる。衆院選はなるべく先延ばしにして、さっさと改憲案を提示し、国民に問うた方がよいだろう。

 そして最後に、3年後のオリンピック・パラリンピックに向けて、国政を混乱させることはあまり望ましいことではないから、それまでは安定政権を維持してほしい、ということだ。仮に、次の衆院選で自民党が敗北することがあったら、衆参でねじれが生じ、決まるものも決まらない状態に陥る。また、アベノミクスが方針転換されれば、経済や市場も混乱する。世界が日本に注目するオリンピック・パラリンピック前にこれはまずい。

 どうせ政権交代が起きるなら、まずは2019年の参院選で野党が勝ち、消費税が増税され、オリンピック・パラリンピックが無事に終わった後の衆院選で政権が変わる方がよい。この時間軸をぜひ意識してもらいたい。

「仕事人内閣」の名に恥じぬよう、しっかりと目の前の問題解決に励み、支持率を回復させていってほしい。そして、その間に野党は政権をとって替われるよう、新しい人材育成やまともな体制を築かなくてはならない。

 もはや新内閣だけでなく、日本そのものが「背水の陣」にあるという自覚を持たねばならない時である。