3年後に、中国でも100万部の可能性
コピーライター/作詞家/上智大学非常勤講師
新入社員時代、もともと伝えることが得意でなかったにもかかわらず、コピーライターとして配属され苦しむ。連日、書いても書いても全てボツ。当時つけられたあだ名は「最もエコでないコピーライター」。ストレスにより1日3個プリンを食べる日々をすごし、激太りする。それでもプリンをやめられなかったのは、世の中で唯一、じぶんに甘かったのはプリンだったから。あるとき、伝え方には技術があることを発見。そこから伝え方だけでなく、人生ががらりと変わる。本書はその体験と、発見した技術を赤裸裸に綴ったもの。本業の広告制作では、カンヌ国際広告祭でゴールド賞を含む3年連続受賞、など国内外55のアワードに入選入賞。企業講演、学校のボランティア講演、あわせて年間70回以上。郷ひろみ・Chemistryなどの作詞家として、アルバム・オリコン1位を2度獲得。「世界一受けたい授業」「助けて!きわめびと」などテレビ出演多数。株式会社ウゴカス代表取締役。伝えベタだった自分を変えた「伝え方の技術」をシェアすることで、「日本人のコミュニケーション能力のベースアップ」を志す。
佐々木圭一公式サイト: www.ugokasu.co.jp
Twitter: @keiichisasaki
――本文の内容はそのままでしたが、タイトルは中国向けにアレンジされていました。
佐々木 中国版のタイトルは、『所謂情商高,就是會説話』というタイトルで、「EQが高い人は伝えるのも上手」みたいな、意味だそうです。
中国ではいまEQ的な能力が必要だよ、という気分になっているみたいですね。非常に心が今、注目をされている、そんな時代になっているというふうにおっしゃっていましたね。
――リンさんは、「心を冷やす」テーマの本が売れていると。
佐々木 つまり冷静になる方法、心を穏やかにするやり方、いうことだと思うんですけど。中国の編集の方に、「今、心なんです」っていう話を聞くと、なんか日本も、昔はモノの時代があって、次に心の時代があったことを思い出します。
スマホとかITのサービスは、日本を超えている部分があるかもしれないけれど、ソフトの面とか心の部分とか、急激にギャップがでてきているのかな、と。そういうソフトの部分を、きちんとお金を払ってでも吸収したいというのをすごく感じましたね。
特に若者たちは、お金を出してでも知識を取り入れようとしているというのが、今、世の中の流れになっている、というふうにうかがいましたね。
――そうですね。
佐々木 あと、すごく驚いたのが、『伝え方が9割2』ととてもそっくりな本が出ていて、それも売れているっていうのがビックリしました(笑)。
まあ、売れているっていうものに対して、どんどん貪欲に学んでいくみたいな、学ぼうという力であったり、どんどん取り入れようという力というのが、すごく力強いなと感じましたね。
――そして最後、嬉しかったのは、やっぱり……
佐々木 そうですね。
――「この本はまだまだ売れますか」「100万部にはなりますか」って思わず聞いたら……
佐々木 編集者のリンさんが大きくうなずいて、「もちろん100万部になります」って。「え? 何年後ですか」とお聞きしたら、「3年後、100万部を目指します」と話してくれました
――実現したら嬉しいですね。
佐々木 ほんとですね。2020年に100万部になって、また北京を訪れることを、とても楽しみにしています。