発芽すると大豆の栄養価がUP!
「子大豆もやし」の不思議
「『子大豆もやし』は、大豆を発芽させて、大豆ともやしのいいところを凝縮したハイブリット野菜なんです。今は大豆イソフラボンによる骨の健康を維持するはたらきをパッケージに表示しています。じつは、発芽前の大豆に比べて、大豆イソフラボンがとても豊富に含まれているのも、大豆もやしの特徴なんです」
そう語るのは、株式会社サラダコスモ営業本部長・宮地隆彰氏。同社の子大豆もやしは、小粒納豆などに使われる小粒大豆が発芽したものなので、栄養成分は大豆とほとんど同じとのことだ。

「大豆を発芽させると、ビタミンCが生成され、食物繊維は1.7倍、葉酸が4.5倍(3.6倍)、GABAが6倍に増加します。抗酸化力も高く、大豆を発芽させてもやしにすることでパワーアップし、かなり優れた栄養成分が豊富に含まれている野菜なんです」
高い栄養価を誇る子大豆もやしだが、日本のもやし市場の中で大豆もやしが占める割合は、とても小さいという。
「現在、スーパーなどで売られているもやしは3種類あります。ざっくり分けると、緑豆を発芽させた『緑豆もやし』が市場の8割を占め、子大豆もやしを含む『大豆もやし』と、黒豆を発芽させた『ブラックマッペ』が1割ずつといったところ。そもそも、もやしに種類があることを知っている人のほうが少ないと思います。今でも、認知度の低さは市場拡大のネックになっていますね」
身近な野菜であるがゆえに、もやしの種類に目を向ける消費者は少ないのだ。