だが、誕生後、こうした経緯を経ている希望は、「日本維新の会」を彷彿とさせ、その魅力が徐々に色あせ始めているようにも感じられる。

 維新も当初、獲得予想議席はかなりの数に上り、「政権奪取も夢ではない」と言われていた。ところが、選挙戦が始まる頃からほころびが出始め、急速に下降した。それでも初めての国政選挙で、54議席を獲得したのは評価されるべきことだと思うが、関係者は誰もが不満を抱いた。54議席では与党の補完勢力か、野党の一つにしかならないからだ。

 希望もまた然りだ。公示日まで1週間を切る中で、自由党や維新と組めばそれなりに議席は獲得するだろうが、政権交代までは不可能だろう。

 小池の最側近でありながら、少し距離を置かれている若狭勝氏は、「確実に政権交代になる見通しがあれば小池氏が国政に出ることもあるが、『次の次』に確実に交代できる議席数に達するという思いならば、今回の衆院選に出なくても構わない」と、発言して、あちこちから批判を浴びた。

 しかしこの言葉は、小池代表の意思を如実に表しているのではないかと思う。恐らく、今回の選挙では、はなから国政への転身は考えていなかったのではないか。小池代表は、今や首都・東京の女帝。勝ち戦でなければ、都知事を辞める必要なんてそもそもないのだから。

挫折や冷や飯食いが
壊し屋本能を目覚めさせたか

「希代の女詐欺師」「傾国の女代表」など、小池代表につく異名は、これまでの女性政治家に対する固定概念を打ち砕くものだ。

 自ら政党を立ち上げ、これまで培ってきた大物政治家、例えば細川護煕元総理や小泉純一郎元総理、そして小沢一郎自由党党首らとの人脈を糧に、日々策謀を巡らしながら目新しい話題を提供し、安倍政権に揺さぶりをかけている。

 同性から見ても、ある意味、大した女性だと思う。過去に五つの政党を、あくまで自らの上昇志向に素直に渡り歩き、常に高みを目指して挑戦し続けてきたからだ。