日系企業に影響も

 金融やメディア事業などから撤退するといったGEの事業ポートフォリオ見直しは、日系企業の手本とされてきた。

 そのGEがさらに事業を絞り込むことは日系企業にとっても重要な意味を持つ。

 最大の影響は、産業のデジタル化における競争が激化することだ。GEのIoT戦略見直しは、国内の電力事業でいえば、大手電力会社に対するソリューションビジネスにGEがこれまで以上に真剣に取り組むことを意味する。

 日立製作所や三菱電機、東芝といった日系企業は「IoTの最大の市場は発電の効率化だ」と口をそろえる。だが、火力発電用ガスタービンで最大シェアを握り、発電の効率化で先行するGEがさらにこの分野に注力すれば、日系企業が対抗するのはいっそう困難になるだろう。

 GEの重点化戦略に対して、日系企業のIoTが全方位的になっていることも問題だ。電力事業というボリュームゾーンをGEに抑えられているのでやむを得ない面はあるが、日系企業は物流や工場生産の効率化など幅広い分野でIoTを試みている。

 だが、GE関係者は「物流や工場は、電力分野に比べてソリューションビジネスをやりにくいことが過去の失敗から分かっている」と話す。

 日系企業が条件不利を跳ねのけて、IoTで存在感を示せるか。創造性と実行力が問われている。