大切なのは、脳にまかせること
そんな私が40代半ばで、若い人に交じって、記憶力を競う大会「記憶力日本選手権大会」に挑戦したのは、あることを確認したかったからなのです。
それは、「脳はいつからでも鍛えることができる」を実証することでした。
それともう一つ、第1章で紹介している「脳の記憶の仕組みをうまく利用した非常に効率のよい記憶術」を勉強していたので、試したかったのです。
それを深く学んでいくと、「脳をうまく使いこなす方法」だとわかりました。
脳は、想像以上に優秀な器官です。しかし、その優秀な脳を使いこなす方法を知らない人が多いのです。普段の勉強で意識して脳を使うということは、皆さん、あまりないかもしれません。けれども、使いこなすことができれば、記憶に自信のなかった私でも「記憶力日本一」になれるぐらいのすごい力を脳は秘めているのです。
「脳を使いこなす」といっても、つらいトレーニングは必要ありません。
誰でも、思い立ったその日から簡単に取り入れることができる方法なのです。
勉強するときにはその方法を使って、淡々とまるで作業のような感覚で進めていくだけです。
そして、大変なことはすべて脳にまかせればよいのです。
「脳にまかせる」とは簡単にいうと、勉強の労力を2分の1以下にし、成果を2倍以上にする勉強法とお考えください。
脳はまるで腕のよい料理人のようです。あなたはただ材料を脳に提供するだけ。あとは脳が勝手にそれらをうまく調理して記憶してくれたり、考えをまとめてくれたりするのです。
第2章の「3サイクル反復速習法」、第3章の「1分間ライティング」に、そのノウハウはすべてあります。これは今までの勉強法にはない、超効率的な勉強法です。しかもその方法は非常にシンプルで、「3回読んで1分書く」、これだけです。
脳をうまく使いこなせるようになると、記憶力は確実にアップします。それだけにとどまらず、「集中力」や「やる気」をコントロールする能力もアップすることができます。
本書では、第4章、第5章でその方法をお伝えしています。
脳はとても優秀で頼りになります。力を引き出してもらうのをいつでも待っています。
本書では、脳が勝手に働いてくれる方法をたくさん紹介しています。
それらを知ることこそ、皆さんが目標を達成する近道になると確信しています。
さあ、早速脳にまかせる方法を学んでいきましょう!