世帯合算の計算は、次の手順で行う。

①Bさんの高額療養費を計算
  窓口負担2万円-自己負担限度額1万2000円=払い戻し額8000円
  →Bさんの最終的な自己負担は1万2000円(イ)

②70歳以上のBさんとCさんの医療費を合算
  Bさんの最終的な自己負担額1万2000円(イ)+Cさんの窓口負担4万4400円-70歳以上世帯の自己負担限度額4万4400円=払い戻し額1万2000円
  →両親の最終的な自己負担は4万4400円(ロ)

③親の自己負担額とAさんの窓口負担を合算し高額療養費を計算
  両親の最終的な自己負担額4万4400円(ロ)+Aさんの窓口負担6万円-世帯の自己負担限度額[8万100円+(医療費の合計140万円-26万7000円)×1%=9万1430]=払い戻し額1万2970円
  →Aさん一家の最終的な自己負担額は9万1430円(ハ)

 Aさんひとり分の医療費では高額療養費の対象にはならないが、親を扶養したことで世帯合算の対象になった。合算する前は、Aさん、Bさん、Cさんの自己負担額は合計で12万4400円だったが、世帯合算をしたことで自己負担額は9万1430円(ハ)になり、3人合わせて3万2970円を取り戻せることになる。

 世帯合算の計算は非常に複雑だが、おもに大手企業の社員が加入する組合健保は申請しなくても自動的に払い戻してくれるので心配はない。しかし、原則的には申請主義なので、協会けんぽの場合は自ら問い合わせなければ払い戻しを受けられないこともある。協会けんぽに加入している人は、「該当するかも」と思ったら、とりあえず勤務先の担当部署や協会けんぽの窓口に問い合わせを。該当する場合は忘れずに申請しよう。