大学のレジャーランド化も今は昔
入学後も勉強内容が問われる

 学歴を確認するのは地頭を知るため、と申し上げましたが、それは目的の一つであって全てではありません。むしろ経営者の立場なら、「やらなければいけないことをどれだけきちんとやってきたか」の指標として見ている人が多いと思います。

 受験、とりわけ大学受験はルールの決まった競争という側面があります。受験競争で勝つためにはよほどの天才でない限り、継続的にきちんと勉強する必要があります。どれだけ勉強したかで入れる大学の水準も決まってくるわけで、手を抜いて適当に勉強してきた人は水準の高くない大学に行くことになります。

 やるべきことをきちんとやれるかどうかは、仕事で成果を出す上でも大きく関連してくる要素です。だからこの点が重要な評価ポイントになるのです。ただし、経営者に話を聞くと東大卒や京大卒である必要はまったくなく、一定水準以上の大学を出ていればOKと言う人が多いです。

 さらに、大学に入学してからも良い成績をとっている学生は、やはり、やらなければいけないことをやっている人です。最近では企業側も大学での成績内容を評価するようになっています。

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 こうした動きを受け、大学の履修履歴を企業の採用に活用するため、授業内容と成績評価のデジタルデータ化や成績評価の厳正度の可視化を推進するNPO法人も生まれています。

 大学は、入学さえできれば就職まで遊べる“レジャーランド”と呼ばれた時代もありましたが、それはもう昔の話。どんな高校や大学、大学院を卒業したのかも重要ですが、そこで何をどれだけ学んできたかも評価されるようになってきたわけです。

 だから、周囲から“学歴ロンダリング”と揶揄されたとしても、研究したいテーマがあるならよりよい大学院へ進めばよいし、逆に学歴ロンダリングだけを目的に進学しても、適当にやり過ごしていると会社から評価されない場合も出てくるでしょう。

(株式会社クライス・アンド・カンパニー代表取締役 丸山貴宏)