「私たちは、未来を生きる次世代のため、税金のムダ遣いを排するとともに、国の借金依存体質を変える行財政改革、政治家が自らを律し身を切るなどの政治改革~(後略)」

 無駄の排除は旧民主党時代から引き続きの主張であり、「政治家が自らを律し身を切る」云々は旧維新の党系の議員が継続して主張してきたものを取り込んだものだろう(もっとも、民進党結党時に「身を切る改革」をそのまま前面に掲げようとしていた旧維新の党系に対し、官公労等への配慮から旧民主党系がこれに難色を示し、妥協の産物として生まれた表現ほぼそのものではあるが)。

 一方、新綱領では次のような記載に変わっている。

「税金の使い道を納税者の立場から徹底して精査し、真に必要で優先度の高い施策に絞り込みます」

「身を切る」という表現は姿を消したばかりか、非常に簡略化された記載になっている。行財政改革をより一層進めることを是とし、それが進むことを前進と捉えるならば、後退した内容であると評していいだろう。

 むろん、税金の使い途の精査や優先順位付けは当然行われるべきことであり、この記載自体が悪いと言っているわけではないが、玉虫色の解決を図ったかのような記載ぶりからは、立憲民主党が必ずしも一枚岩ではなく、徐々にほころびも見え始めてきたということも推測されるのではないか。

迷走?外交・安保政策
「日米同盟」に関する記載に不思議な変化

 同様のことが考えられる記載は他にもある。例えば外交・安全保障政策に関する事項。旧綱領では次のような記載となっていた。

「私たちは、専守防衛を前提に外交安全保障における現実主義を貫く。我が国周辺の安全保障環境を直視し、自衛力を着実に整備して国民の生命・財産、領土・領海・領空を守る。日米同盟を深化させ、アジアや太平洋地域との共生を実現する」

 一方、新綱領では次のとおりである。