相談相手を「夫婦」と回答した
日本人は53%で最も多い
国際意識調査をいろいろ調べていると、日本の夫婦は、他国の夫婦よりも良好な関係を維持しているという、意外とも思える結果にしばしば行き当たる。今回は、この点についての真相を探ってみよう。
まずは、統計数理研究所によって行われた、アジア・太平洋地域の11の国・地域を対象とする価値観調査から、各国の国民が、悩み事を最初に相談する相手として、夫婦、親、友人などのいずれを挙げているかを見てみよう(図1参照)。
日本人の最大の特徴は、「夫婦」と回答した人が53.2%と多く、唯一、半数を越えている点だ。
この調査が、たまたまだったわけではない。5年前にも、同じ対象地域で同じ設問の調査が行われており、「夫婦」と回答した日本人は60.4%と、2番目に高い台湾の47.3%を大きく越えていたのだ。
「友人・知人」と回答した日本人は13.7%で、2番目の高さとなっており、他国と比較してもそう低いわけではない。むしろ、親や兄弟に相談する割合が低い。11地域の中で「父親」は最下位、「母親」「兄弟」は下から2番目となっている。
なお、この数字は未婚者を含んだものなので、結婚している人に絞れば「夫婦」を挙げる割合はもっと多くなる。例えば日本の場合、50代だけの回答だと「夫婦」と答えているのは60.8%に上る。