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剣の達人が無造作に構えるのは、ほどほどに力を抜いたほうがすぐに打ち返せることを知っているからだ。この考え方は、仕事やメンタルヘルスにもそのまま当てはまる。常に完璧を目指し全力で頑張る人ほど、不安感に苛まされパフォーマンスは落ちていく。精神科医が、仕事とこころを安定させる「中庸」の思考習慣を解説する。※本稿は、精神科医の清水栄司『「いつも不安で頭がいっぱい」がなくなる本』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を抜粋・編集したものです。
高すぎる目標を掲げても
こころがしんどくなるだけ
考え方の習慣についてお話ししていきましょう。
完璧主義にとらわれると、たとえテストで99点をとっても「よくできた」と思うことができません。「100点以外なら0点も99点も同じ」と考え、がっかりしてしまいます。もちろん、100点をとることは素晴らしいですが、99点も十分に素晴らしい点数です。99点をとったことをほめてよいはずです。
現実的には、毎回100点をとるのは不可能に近いのに、自分で「100点」という高すぎる目標を設定してしまう。これでは、プレッシャーやストレスを感じて不安になるのも当然です。
頑なな完璧にとらわれすぎず、柔軟な姿を理想としましょう。
中国で生まれた儒教の教えの1つに「中庸」という言葉があります。
中庸とは、偏りなく、過不足なく、調和がとれているということ。要するに「ほどほどがよい」という教えです。
完璧主義は最高の到達点の価値観ではなく、あくまでも未熟な通過点の価値観で、完璧主義を乗り越えた、その上に中庸という価値観があると考えます。だから、私たちがめざすべきは、完璧ではなく中庸なのです。







