エントリーシートの7割は抽象的な言葉で埋め尽くされている
ところが、ほとんどのエントリーシートは抽象的な言葉で埋め尽くされています。
添削指導をしている感覚では7割は抽象的です。
この連載の中でもお伝えしましたが、エントリーシートも抽象的な言葉だらけ。その部分は0点です。
抽象的な言葉を使われても、まったくイメージがわきません。
「人間力」「精神力」「大切さ」「非常に」「たくさん」「積極的に」「多くの」「がむしゃらに」「あらゆる」「ニーズ」「幅広い」「様々なこと」「多種多様な」「一念発起し」「何事にも向上心を持って」「辛いこともあり」「様々なアイデアを出して」「楽しさを知りました」「新しいことにチャレンジしました」(これらはほんの一部です)
「たくさん」「多くの」「積極的に」などの形容詞、副詞を並べ立てても、全然皆さんの頑張ったイメージはわいてきません。
面接と違って、エントリーシートは質問することができないので、「お決まりフレーズ」を連発されると、選びようがありません。
企業の人事部には、何千のエントリーシートがやってきます。
人気企業だと数万、数十万にもなります。
その中から、選んでもらうためには、固有名詞や具体的な数字や具体的に動いたことを書いて、あなたが頑張っている映像を思い浮かばせなければいけないのです。
「わたしの強みは○○です」と、最初に質問に対しての結論を述べてもいいですが、その後にその強みを証明するためのあなたの具体的な体験を語ってほしい。
具体的な経験のディテールを書いてほしいと思います。
そうでなければ、人事部の方を文章で説得できません。
大括りに経験をまとめると、その他大勢グループに入ってしまいます。
「サークルの会計として、大変なことがありましたが、一生懸命頑張りました。先輩にも喜んでいただいてうれしかった」
という表現では、あなたが頑張った映像が浮かばないし、会計担当として大変だったことの具体例がわからない。
「昨年先輩が□□に200万円使っていたところ、予算を半減させるために○○な工夫を行った。予算が大変な情報を部員に共有するために○○を行った」
という○○な部分に、あなたオリジナリティの工夫を書き込んでほしい。
そうすれば、人事部や面接官の方は、思わず「この○○って何ですか?」と質問したくなるに違いありません。
エントリーシートに罠、呼び水をつくるような感覚でつくってもらえればいいと思います。