この連載では、面接官の視点から就職面接について語っています。今回は、就活生が書くのに苦労している「エントリーシート」についてお伝えしたいと思います。

「あなたに会いたい」と思わせるエントリーシートとは

 この連載の最終回は、いま就活生が書くのに苦労しているエントリーシートについて、お伝えしたいと思います。

 エントリーシートは、ある意味「面接」よりも難しい。

 何故か。

 面接は、抽象的な学生の話を、面接官がうまく質問することによって、ある程度具体的にしていくことができます。

エントリーシートは、質問することができません。

 まさに、エントリーシートに書かれていることだけで、残すか落とすか判断しなければいけないのです。

 では、エントリーシートで重要なこととは何なのでしょうか。

 一言で言うなら、「この学生に会ってみたい」と思わせることです。

 抽象的な言葉のなかに、少しでも具体的な経験のかけらがあって、「この学生はたしかに海外ボランティアを頑張ったんだな」「塾のアルバイトをかなり工夫してやったんだな」とイメージできれば、会いたいと思うのです。