商品開発の裏には、バイヤーの厳しい目がある。バイヤーは、外部メーカーから持ち込まれる商品サンプルから新商品になりそうなものを厳選し、メーカーと協働して商品をつくりあげていく役割だ。商品サンプルが本当に100円に値するものなのか、他社商品と比べても100円で高くないと感じられるかどうか、欲しいと思われるデザインなのかどうか、妥協なく見極める。「仕入れは格闘技」というのは、高校時代ボクシングをやっていた矢野の教えである。その魂が、バイヤーたちには受け継がれている。

一読のすすめ

 要約では、100円均一の商売が発展していくストーリーを中心にまとめた。割愛せざるをえなかった多くの部分のひとつに、大創産業が海外で成功するまでのドラマがある。現在、大創産業は海外26の地域に1800店舗を構えているという。これほどの規模にまで事業を拡大できた陰には、ダイソーらしい決断の数々があった。ぜひ本書を手にとってみていただきたいと願う。

評点(5点満点)

著者情報

大下 英治(おおした・えいじ)

 1944年、広島県に生まれる。広島大学文学部を卒業。週刊文春記者をへて、作家として政財官界から芸能、犯罪まで幅広いジャンルで旺盛な創作活動を続けている。

 著書には『十三人のユダ 三越・男たちの野望と崩壊』(新潮文庫)、『実録 田中角栄と鉄の軍団』シリーズ(全三巻、講談社+α文庫)、『昭和闇の支配者』シリーズ(全六巻、だいわ文庫)、『トップ屋魂 首輪のない猟犬』『リクルートの深層』『電通の深層』(以上、イースト新書)、『安倍官邸「権力」の正体』(角川新書)、『石破茂の「日本創生」』(河出書房新社)、『高倉健の背中 監督・降旗康男に遺した男の立ち姿』(朝日新聞出版)、『孫正義に学ぶ知恵』(東洋出版)、『落ちこぼれでも成功できる ニトリの経営戦記』(徳間書店)、『逆襲弁護士 河合弘之』『専横のカリスマ 渡邉恒雄』『激闘!闇の帝王 安藤昇』『永田町知謀戦 二階俊博と田中角栄』『永田町知謀戦2 竹下・金丸と二階俊博』(以上、さくら舎)などがある。

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