ブロックチェーンの力

 もともとブロックチェーンとは、分散型ITネットワークまたは分散型台帳の技術を指し、分散した複数の参加者全員の間で合意形成、記録されるものだ。

 分散化されたシステムを用いることで記録の改ざんを困難にしたため、貨幣並みの信用を担保しつつ中央銀行や証券取引所を介さずとも、仮想通貨やトークンが利用できるようにした。

 そのため、用途は貨幣に限らない。スマートコントラクト(自律的な全デジタル契約)、国際金融取引、デジタルコンテンツ権利、不動産登記などの分野で新しい価値を生むことが期待されているのである。

 ただ、ブロックチェーンは基本的にプラットホームであるので、その上に乗せる特定のアプリケーションは今後の発展を待たないといけない。

 これは、インターネットが商用化されたときと似ている。今後10年以上かけてさまざまなアプリケーションが登場し、イノベーションが進んでいくのではないか。ただ、シリコンバレーのVCにとっては「まだ先の話」として様子見という状況である。

 ブロックチェーンに関しては、ICOやビットコインの混乱に惑わされず、じっくりとその動向を見守るべきだろう。

*「週刊ダイヤモンド」2018年1月20日号からの転載です