翌日、CがDとEにある提案をした。

「なあ、俺たち、メンタルヘルス不調とかで、もしかして会社休めるんじゃね?」

 Dが早速反応した。

「だけどさあ、会社休んじゃったら給料出ないよ。困るんじゃない?」
「それがさあ、休職制度っていうのがあって給料が出るんだよ。全部じゃないけどね」とCの友人との話を伝えると、その内容にEはびっくりして思わず「えっ?それホントかよ」と聞き返した。

3人が一斉に休職届を提出、
チーム長がパニックに陥る

 数日後、Bチーム長がA工場長の元に血相を変えてやって来た。

「工場長、大変です!C、D、E3人が休職届を持ってきました。3人が一斉に休まれたらラインが動きません。俺、どうしたらいいんですか!」

 オロオロするBチーム長をなだめつつ、A工場長は早速3人を呼び事情を聞いた。

「俺たち、この間受けたメンタルヘルス研修で、チェックシートをつけていたらわかりました。メンタルとてもやられています。眠れないし。ダルイし、やる気出ないし……」とCが言えば、「こうなったのは会社の責任です。休まないと治りません」とDが責任を押しつけてきた。
「というわけで明日から休職します」とCが畳みかけてきた。

 困ったA工場長は、大学時代の同期だったF社労士を訪ね、会社で起こっている若手の休職届騒動について相談した。

「3人一斉に休職されたら仕事が回らなくて困っている。そのうえBチーム長までが『もうこれ以上、俺には指導できません』とサジを投げてしまった。チームはもうガタガタだよ。頭痛い……」
「それは大変だな。だけど君が立場上冷静にならないとね。まずはC君ら3人の休職の件と、Bチーム長の件は分けて考える。今回は休職の件を先に解決しよう」
「そうだな。それでどうすればいいんだ?」
「3人にはすぐに会社指定のメンタルクリニックに行くように話してくれ。そして医師の診断書を提出させるんだ。
「なるほど。それから?」
「就業規則にある休職項目の確認をしてほしい」