いま世界的なトレンドは相変わらずSUV。このあとも市場は拡大するとどの自動車メーカーも口を揃える。そこにあって、コンパクトサイズのSUVに注目が集まる。

 ジャガーカーズが2017年後半に発表したE-PACEは全長4.4メートルというコンパクトな車体サイズの新型SUVだ。

 市街地でも扱いやすいサイズが特徴といえるが、同時にスポーティな操縦性能と、便利なインフォテイメントシステムの充実ぶりと“現代的”なモデルである。

 E-PACEはレンジローバー・イヴォークとシャシーを共用。つまりオフロード性能もしっかり追究している。そこがひとつのアドバンティッジだ。

 日本市場には2018年2月に導入が予定されているといわれる。エンジンは3本立てとか。すべて2リッター4気筒で、ガソリンは300馬力と250馬力。ディーゼルは180馬力である。

 ぼくがE-PACEに試乗したのは冬のコルシカ島。かつてジェノヴァが支配したあと独立戦争で破れフランス領に組み入れされた島である。

 

コンパクトSUVでもジャガーはいい仕事をしたコルシカ島でのE-PACE R-Dynamic S 2.0L P300

 

 ナポレオン・ボナパルトは戦争終結の3日後に誕生した。コルシカは戦争では敗れたが、ナポレオンがフランス皇帝の地位につくわけで、歴史というのはおもしろい。

 コルシカ島が試乗の場所に選ばれたのは冬でも比較的温暖(コートは要らないぐらいだった)な紀行と、山がちの地形でクルマ好きにはたまらない屈曲路が多いせいだろう。

 実際にE-PACEは運転して楽しいクルマなのだ。スタイリングの面で大きなグリルにエアダムを備えたフロントマスクや、後輪まわりの存在感を強調した造型など、スポーティさが適度に演出されている。

 

コンパクトSUVでもジャガーはいい仕事をした全長4410ミリ、全幅1900ミリ、全高1650ミリ