リアルワールド社長 菊池誠晃
Photo by Yoshihisa Wada

 インターネット上でゲームや買い物をするだけではなく、「仕事を手伝う」ことでポイントを貯め、現金や電子マネーなどに交換できる──。

 リアルワールドが手がけるウェブサイト「クラウド」は、“みんなのお手伝いサイト”と呼ばれる。企業から依頼された「口コミ投稿」や「データ入力」といった仕事を、一般の利用者が請け負うことができるからだ。

 ちょうど単発のアルバイトのようなイメージだ。利用者はウェブサイト上のリストから自由に仕事を選び、それに応じた報酬を、ポイントとして獲得する。インターネットの環境さえあれば24時間いつでも好きなときに作業を行えて、自由度が高い。

 貯めたポイントは、同社の運営するポイント交換サイト「ポイントエクスチェンジ」で、お目当ての商品に交換できる。ポイントで交換できる商品の数は約1400万点と、選択肢も幅広い。

 リアルワールド社長の菊池誠晃は、じつは学生時代に一度起業を経験している。大学1年生の冬、仲間とともにインターネットの世界でひと旗揚げようと立ち上げたのは、ウェブサイトの企画や制作、運用を担う受託会社。NTTグループや中小企業、市町村など、さまざまな企業や自治体のウェブサイトづくりにかかわった。

 しかし、「受託事業に夢が持てなかったから」と、会社は卒業と同時に解散してしまう。「受託ではなく自分のアイディアで事業がしたい」──。幼少から独立心の強かった菊池は、初めての起業でその思いを強くする。

「これからどうしようか、迷っていた頃だった」。2001年、大学を卒業して間もない頃、なにげなくテレビをつけると、当時インターネット業界をにぎわせていたサイバーエージェント社長の藤田晋が映っていた。

 20代前半で、自分と歳も少ししか違わないのに、まだ小さい国内のインターネット市場で将来は1000億円稼ぐ企業を目指すと言っている──。

 衝撃を受けた菊池は、ほぼ飛び込み状態で採用面接に挑み、そのままサイバーエージェントに入社した。