転職活動中の妊娠に対する
企業の採否は?

 人事が警戒する背景には、中途採用した人がすぐ産休に入ってしまい、困った経験をするようなことが実際に起こっているからです。

 一方で、妊娠・出産の時期は必ずしもコントロールできるとは限りません。夫婦でずっと子どもが欲しくても授からなかった女性が、転職し職場環境が変わった途端に授かることもあるでしょう。転職してすぐ産休に入ったとしても、もちろん責められることではありません。

 ただ、おそらく転職活動中に妊娠がわかっていたのに、黙っていたと思われるような人もいます。それを内定先の企業に告げないのは、企業側が困る事態を引き起こす場合があるのでよくないでしょう。職場に復帰してからの信頼関係構築を難しくしてしまうという点で、後々本人が大変な思いをする懸念も生じます。

 なお、採用プロセスの途中で妊娠している旨を告げられた企業がどう対応するかというと、「それでもぜひ入社してください」という会社もあれば、やんわりとお断りしてくる会社もあります。どちらも実際に経験していますが、それぞれの企業の方針や、個別の事情にもよります。

個人と企業がお互いの希望を
いかにすり合わせるか

 いま妊娠しているかどうかに限らず、転職活動の際、いずれ個人の人生計画と会社の採用計画に齟齬が生じそうな場合は、会社側と率直に話し合い、すり合わせておくのがよいと思います。

 企業側が応募者にきちんと質問や説明をしていないために、行き違いが起こる場合もあるかもしれません。個人の事情なので聞きにくいところはありますが、面接では適切な配慮を行いながらオープンに話をしたほうがよいです。もちろん、ぶっきらぼうなオジサンが「あなた、子どもはどうするの」などと失礼な聞き方をするのはアウトです。

 私が面接するときは、「答えたくなければ答えなくて大丈夫ですよ」と断ったうえで、「人生計画は何かありますか」などとやんわり質問します。するとたいていの人は意図を察してお話ししてもらえます。