いわゆる「爆買い」は一息ついた観があるが、中国人観光客は相変わらず増加の一途をたどっている。そうした日本に慣れていない中国人観光客を、在日中国人がターゲットにし、しゃぶり尽くす「同胞食い」が水面下で拡大しているという。DOL特集「地下経済の深淵」第9回は、その実態を余すところなくお伝えする。(ライター 根本直樹)
在日中国人が中国人観光客を狙う
「同胞食い」が急増中
膨大な“有象無象”を抱える中国では、仮にどんなに親しい間柄であっても、血族以外の人間を心から信用していないところがある。他人は敵であり、カモに過ぎない。
これは筆者の偏見などではなく、以前取材した、ある中国人ジャーナリストが語っていたことだ。彼はこうも言っていた。「他人は常に自分の財布を狙っているもの。中国人にとってそれが当たり前の感覚です」。
そして、こう続けた。
「その典型は“同胞喰い”です」と。