「友達が多い子」と「人に恵まれる子」は、必ずしも同じではない。一時的に人気を集める子もいれば、学年が変わっても、環境が変わっても、自然と周りに人が集まる子もいる。その違いは、話の上手さや社交性だけではない。では、将来、人に恵まれる子の親は、わが子に何を教えているのだろうか。小学校入学前後に身につけておきたい93のおやくそくを収録した『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』から紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

「将来、人に恵まれる子」の親が教えていること・ベスト1Photo: Adobe Stock

人間関係がうまくいく人の特徴

「いつも誰かがそばにいる子って、いわゆる“人気者”とは少し違うんですよね」
小学校で長く教えている先生から、こんな話を聞いた。

そのクラスに、特別に目立つわけではないのに、休み時間になると自然と友達が集まってくる子がいた。
おもしろい話でみんなを笑わせるわけでも、遊びの中心になってみんなを引っ張るわけでもない。
それでも、「一緒に遊ぼう」と声をかけられることが多かったという。

その子は、誰かの悪口が始まっても、一緒になって言わなかった。
だからといって、「悪口を言うのはよくないよ」と怒ったり、相手を責めたりするわけでもない。
「そうなんだ」とだけ答えて話題を変えたり、別の遊びを始めたりする。

遊びのなかで自分の思い通りにならないことがあっても、ふてくされたり、強い言葉で相手を責めたりすることも少なかった。
もちろん、まったく怒らないわけではない。嫌なことがあれば、きちんと「それはやめて」と伝える。ただ、自分が不機嫌になったからといって、周囲まで振り回すことはなかったという。

先生は、こう話していた。
「子どもたちは、その子のそばにいれば、自分が悪く言われたり、急に怒られたりしないとわかっているんです。だから安心して近づけるんでしょうね」

一緒にいて「安心できる人」になる

友達に恵まれるためには、明るく話し上手でなければならないと思われがちだ。
しかし、実際に人が集まるのは、必ずしも社交的な子ばかりではない。

自分の失敗を笑われない。
誰かに秘密を言いふらされない。
意見が違っても、急に怒られない。

そんな安心感を与えられる子のそばにも、自然と人は集まってくる。

小学校入学前後に身につけておきたい93のおやくそくを収録した『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』には、「ともだちを たすけよう」という項目がある。

「将来、人に恵まれる子」の親が教えていること・ベスト1『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用
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・ものを なくした ともだちに 「いっしょに さがそうか?」と いおう。
・おもい にもつを もっていたら 「いっしょに もとうか?」と いおう。
・ともだちが ころんだら 「だいじょうぶ?」と きいて てを かそう。
・けしごむが ない ともだちに 「これ つかって いいよ」と いおう。

(『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用)

「友達にやさしくしよう」と言われても、子どもは具体的に何をすればよいのかわからないことがある。
だからこそ、「大丈夫?」「一緒にやろうか?」といった言葉を、日常のなかで一つずつ教えていくことが大切なのだ。

将来、人に恵まれる子は、誰にでも好かれようとしているわけではない。
人の悪口に加わらない。自分の感情で相手を振り回さない。困っている人には、できる範囲で声をかける。
そんな小さな振る舞いの積み重ねが、「この子といると安心できる」という信頼につながっていくのである。