日本が歴史的な成果を残した今大会。
でも、人の心に残ったのは、競技だけではありませんでした。
よろこび、悔しさ、感動、情熱からあふれたひとこと。五輪とは、コトバの祭典でもある。
そう思ってしまうほど、名言が続出しました。選手たちの想いがぎゅっとこめられた、メダルと同じくらい輝く名言たちから、ベストセラー『伝え方が9割』の著者、佐々木圭一がベスト10を選びました。

平昌五輪/銅メダルで五輪マークを作る日本チーム。カーリング女子の表彰式を終え、銅メダルで五輪マークを作り、撮影に応じる(左から)藤沢五月、本橋麻里、鈴木夕湖、吉田夕梨花、吉田智奈美=2月25日、韓国・江陵:時事

10位「最高の舞台で、一番高いところに立ててうれしい」
(スピードスケート 高木菜那選手)

金メダルを獲ったよろこびを、表彰台の高さで表現したこのコトバ。
身長155cmと、世界の強敵たちの中でもかなり小柄の彼女だからこそ、なおいっそうぐっとくるコトバとなりました。
また、高木選手といえば、妹の美帆選手とのライバル関係も話題になりました。天才型の妹のかげに隠れることも多かった競技人生。五輪という晴れ舞台で、一番になれたことには、きっと格別なよろこびがあったのだと思います。

9位「(おめでとうメールなどの件数が)記録を更新しました。
一つ一つの言葉が自分へのご褒美だと思うので、
開けるのが楽しみ」
(スキージャンプ 高梨沙羅選手)

実力はありながらも、今季はなかなか結果を出せずにいた高梨選手。
それでも五輪の大舞台で、みごと銅メダルを獲得し、ほっとした顔からこぼれたコトバ。
意味だけ見れば、「お祝いのメールをたくさんいただきました」と言っても伝わります。でも、ジャンプの飛距離のように、メールの数を「記録更新」と言っているところが、彼女らしくておもしろいですよね。
高梨選手が人々から愛されていることが伝わる、また、その理由が垣間みえるすてきなコトバでした。

8位「骨の1本2本くれてやる、という気持ちで臨んだ」
(ノルディック複合 渡部暁斗選手)

前回のソチ五輪では、銀メダルを獲得した渡部選手。実は、大会直前に肋骨を折ってしまい、平昌入り後も3日間ほど練習ができなかったそうです。
ふつうなら、そんな状態では結果がだせなくてもしかたがない、と考えてしまうもの。
この、彼のコトバからは、なにがなんでもメダルを獲るという、燃えさかる意地が感じられました。
そして本当にそう思って本番を迎えたのでしょう。その執着が生み出したのが、銀メダルでした。