1月1日から2月14日の間に、全米の学校で発生した銃撃事件は18件。この中には学校の外で発生した銃撃事件の流れ弾が、校舎に飛んできたと考えられるケースも含まれているが、ほぼ全てが校舎内で発生している。単純計算で約60時間に1回の割合で、学校が銃撃事件の現場となっている一方、限られた地域に事件が集中しているわけではなく、アメリカ各地で発生しているのが特徴だ。

 14日の事件で使用されたのは、軍用ライフルの民間向け製品「AR-15」というタイプのアサルトライフルだ。近年のアメリカで無差別銃撃事件が発生するたびに、犯行に使用された凶器として名前のあがるAR-15は、アメリカ社会における大量殺人の象徴としても知られるようになった。

 昨年10月にラスベガスで発生した乱射事件(59人が死亡)、2012年7月にコロラド州オーロラの映画館で発生した乱射事件(12人が死亡)、同年12月にコネチカット州のサンデイフック小学校で発生した乱射事件(26人が死亡)、2016年6月にフロリダ州オーランドのナイトクラブで発生した乱射事件(50人が死亡)。日本でも大きく報じられた乱射事件の凶器はすべて、AR-15だった。

16歳でアサルトライフルの購入も可能
州レベルでの銃規制強化は無意味との指摘も

 アメリカでは銃砲店で一般的に購入できる銃の種類が2つあり、ハンドガン(拳銃)とロングガン(ライフルやショットガン)に分けられる。連邦法によって、拳銃は21歳以上でないと購入できないが、ロングガンに関しては連邦法で購入できる年齢が定められておらず、各州が独自に定めている。ほぼ全ての州で、18歳になればロングガンの購入が可能となる。拳銃よりも殺傷力が高いと考えられるロングガンの方が、購入に関しては拳銃やアルコールよりも緩いルールになっており、バーモント州では親の許可があれば16歳での購入が可能だ。

 多くの死者を出す大量殺人事件が発生するたびに、国内で銃規制の強化を求める声が高まるものの、行政側が重い腰を上げようとせず、結果的に銃規制の強化が夢物語となってきた歴史がある。銃規制の強化に反対するのは全米に約500万人の会員を抱えるロビー団体「NRA(全米ライフル協会)」だ。ニューメキシコ州で生まれ育ち、大学時代をミズーリー州で過ごし、現在はカリフォルニア州サンフランシスコで芸術文化団体の責任者をつとめるダニエル・シエンビーダさんは、国レベルでの規制強化が必要だと語る。