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創業100年を迎えたパナソニックで
家電事業への再挑戦が始まる

大河原克行
【第169回】 2018年3月6日
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ネットの契約をしなくても
IoT家電が使える

 さらに本間社長は、新たなビジョンの実現に向けて、家電と人をネットワークにつなぐことが大切だとして、「家電をもっと楽しく使いたい」「家電をもっと簡単にネットワークに使いたい」という2つの観点から新たな取り組みを説明。「家電をもっと楽しく使いたい」という点では、Google アシスタントを搭載したスマートスピーカーおよびヘッドホンを、2018年度中を目標に、国内市場に投入することを発表。GoogleアシスタントとPanasonic Cloudを接続して、テレビやBDレコーダー、エアコンなどのIoT家電製品群を制御したり、外部サービスを利用できたりするという。

 また、LINEとの協業により、同社のスマートスピーカー「Clova」を活用して、Panasonic Cloudを通じたIoT家電製品の制御を行う検討を開始していることを発表したほか、Amazon Alexaについても、すでに、海外向けBDプレーヤーで搭載していることを示しながら、「現時点の音声アシスタントでは、すべての製品に使っていくような突出した技術はない。ひとつひとつの製品において、最適な技術が異なると考えており、それぞれのアプリケーションに最適な技術を搭載していく」とした。

 「家電をもっと簡単にネットワークに使いたい」という点では、NTTドコモと省電力広域無線通信技術「LPWA(Low Power Wide Area)」を活用した常時接続IoT家電の実現に向けて共同実証実験を開始することを発表。ビジネスモデルの開発や技術開発、技術検証などを行う。2018年秋をめどに、東京、大阪、滋賀の3地域において、合計1000台規模のLPWA通信機能対応家電を用いた実証実験を行うほか、AIを活用した便利、快適を実現する家電の企画、検討を進め、NTTドコモが2018年春から開始する「AIエージェントサービス」の利用も視野に入れる。

 これにより、インターネット回線がない家庭でも家電の電源を入れるだけで、クラウドサービスが利用できることを目指すほか、将来的には、年間数100万台規模のパナソニック製LPWA対応IoT家電を、NTTドコモの全国規模の広域通信網を経由してクラウドサービスに接続させるという。

 NTTドコモの古川浩司取締役常務執行役員は、「LPWAは、低消費電力、長期距離通信、低コストという特徴を持つ無線技術であり、IoTに最適な規格といえる。LPWAを使用してIoT家電に取り組むのは、パナソニックとの共創が初めてである。パナソニックのあらゆる家電がネットワークに接続し、人々の生活を豊かに、快適にすることに貢献したい」と述べ、 パナソニック アプライアンス社の本間社長は、「NTTドコモとの連携により、IoT家電を全国規模で、本格的に広げていくことができる」と語った。

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