なにしろ、前月である昨年12月は失業率は2.7%だったので、1月は0.3%もの大幅な下落である。一方で1月の有効求人倍率は1.59倍と前月と同水準だ。

 失業率の定義は、失業者を労働人口で除した数字で、失業者は働く意思があるが失業している人をいう。しかし、1月には大雪があり、職探しを中断した人が増えて、結果として失業者が減った可能性もあるのだ。

 もともと失業率は、過去のデータを見てもあまり変動しない数字である。 過去1953年1月から、前月との差をみると、平均0.00064、標準偏差0.11である。つまりほぼ変動しないのが当たり前だ(図6)。

 今回のような0.3%もの下落というのは、最大の下落幅で、今回を含めて、わずか7回しかない。つまり100回に1回、8年程度で1回しか起こらないレベルだ。

 統計的に見ると、ほとんど起こり得ないことが起こったわけで、統計的に異常値であるとしても仕方ないくらいだ。

 ということは、NAIRUになっているかどうかは、あと数ヵ月間の動向を見なければ判断できないことになる。