2017年からともに歩きだした「Whitestone Gallery」との台北での個展の際、シンガーソングライターや実業家など、台湾の著名人が新たに私のコレクターになってくださった。

 そのうちの一人は70代。コレクション歴は40年で、プライベートミュージアムには数百億円もの美術品があり、T-REXやマンモスの骨格標本も所蔵している。

 絵画ばかりか音楽やスポーツにも造詣が深く、「人生は美という概念の追究だ」というのだからスケールが違う。

 その方は「Whitestone Gallery」CEOの白石幸栄さんに、こうおっしゃったそうだ。

 「彼女のようなオリジナリティのある才能を持っている人を、ゆっくり大切に育ててあげてほしい」

 白石さんからこの言葉を聞いて、アートコレクターが、単なるお金持ちだというのは誤解だと改めて実感した。

 私たちが今、ゴッホや伊藤若冲さんの絵を良い状態で見られるのも、アート市場を支えてくれるコレクターたちのおかげなのだ。

 だから私は、美大を目指す高校生へのメッセージを頼まれたとき、こう言った。

 「義務教育じゃないんだから、美大の学生にはもっと熱くなって戦ってほしい。自分を卑下せずいてほしい。あなたたちは最高だから、自信を持ってください。いい意味で牙がある学生になってください」と。

 私自身、熱く戦いたい。

 謙虚でありたいが、意味のない謙遜はしない。

 私は牙がある画家になりたい。