数あるダイエットやシェイプアップ法の中でも、このところ急速に注目を集めているのが骨盤体操です。特に昨今はやりの「くびれ腰」に憧れる女性たちには年齢を問わず高い人気を呼んでいるようです。
一口に骨盤体操といってもエクササイズの開発者によってパターンはいくつかありますが、いずれにしても基本はほぼ同じ。両足を肩幅よりやや広めに開き、ひざを軽く曲げて腰を垂直に少し落とします。この状態で、できるだけ上体やひざを動かさないようにして、骨盤だけを前方に突き出したり、回転させたりします。骨盤を前に出すときはお尻の穴をキュッと締め、息を吐きながら行なうのがコツ。
ご存知の方はベリーダンスをイメージされてもいいでしょう。ベリーダンスも骨盤を軸にして腰を激しく振って踊るのが特徴ですが、近年の研究では循環器系統の向上や腹筋の強化をもたらす運動にもなることが判明しています。
骨盤体操の場合は、ベリーダンスよりもかなりゆっくりした動きになりますが、健康効果や痩身効果は優るとも劣りません。また、腰に負担がかからない点も中高年の方には適しているといえるでしょう。
骨盤体操のよさは、第一につづけているうちに骨盤が本来の正しい位置に矯正されてくる点にあります。これは非常に大事なことで、骨盤が歪んだ状態にあると姿勢が悪くなったり、内臓にも負担がかかるなどして体調を崩す原因になっていまいます。特に女性の場合は出産を堺に骨盤の位置がずれがちですから要注意です。
第二は腹筋や骨盤底筋群をはじめとする腹部の筋肉群の強化と柔軟化がはかれること。これによって太鼓腹や三段腹がへこんでいくばかりではなく、筋肉群がサポートしている子宮や尿道など性器や泌尿器の調子がよくなっていくことも十分期待できます。
運動時間は1日20分程度。毎日つづければ効果は太鼓腹・・・・・・、いや太鼓判です。
竹内有三(医療ジャーナリスト)