人気の食品メーカーに就職するも
18時間労働で心身疲弊

 白石玲子さん(仮名、30歳)は大学卒業後、冷凍食品メーカーの営業職に従事。販売店や福祉施設への食品営業、商品開発、展示会企画などが主な仕事内容だった。

 管理栄養士といえば病院や介護施設などで働く印象が強いかもしれないが、活躍の場はそれ以外にも、食品メーカー、飲食店、保育園、社員食堂と多岐にわたる。

「実は食品メーカーって、管理栄養士業界の中だとかなり人気職種なんですよ。私が就職したのは、年商30億円ぐらいの中小企業だったんですけど、私1人で6億円は稼いでいたので、月収は額面30万円ほどもらえていました。周りの同級生と比べてもかなりいい待遇でしたが、労働時間は常軌を逸していましたね」(玲子さん)

 玲子さんが所属していた営業チームは全部で7人。その少人数で日本全国を回っており、彼女の担当エリアは北海道、東北、中部とかなり広域だった。

「月の半分以上は車で出張でした。しかも食品業界って朝がめちゃめちゃ早いんですよ。20時ぐらいに出張から帰ってきて22時に寝て、深夜2時に起きて食品サンプルを作り、朝6時にお客さんのところに届けるなんてこともよくありました。そんな生活を7年間続けましたが、ある時さすがに無理だって思って、彼氏に結婚をせがんで寿退社しました」(玲子さん)

 厚労相が定める過労死ラインは1日12時間となっているが、18時間働き続けるとは正気の沙汰ではない。

 現在、玲子さんは、派遣社員として商社で事務の仕事をしており、月収は額面20万円に下がったが、しっかり定時には帰れているという。