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アジリティーとセキュリティー、デジタル
グローバル企業のトップは3つのキーワードで行動する
【シリーズ対談】日本企業が世界で戦うために

2018年3月27日
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日置:AIやアナリティクス、ロボティクスなどを活用した効率化の議論は確かに増えています。

 2011年にMIT(マサチューセッツ工科大学)スローン・スクールの研究者2人が書いた『機械との競争』から、最近だと『人間さまお断り』(ジェリー・カプラン著)など、特に米国からの発信を見ていると人が機械に取って代わられる、人の仕事がなくなるというトーンが強いですね。

 日本でもそういう議論がないわけではないですが、今後の労働力人口の急速な減少、さらには昨今の長時間労働是正の流れもあって、逆に人手不足にAIやロボットをどう活用できるのかという話が多いくらいです。

 もっとも、元の業務が整流化されていないためにその穴埋めをする、機械と置き換えるまでもない業務も置き換えるといったことも散見され、取り組みの質は問うべきだと思います。

 日本が隆盛を誇った工業化時代の「モノ」ビジネスにおける効率性を、労働力というインプットを削減することで高めるだけでなく、ポスト工業化時代の「コト」ビジネスにおける生産性を、創造的で高付加価値なアウトプットを生み出しながら上げていく活動へとつなげたいものです。日本企業はそこまでやるか、と世界を驚かすほどに。

野坂:コスト競争力がないと、いずれは新興国などが作る同様の製品に置き換わってしまいます。

 今の事業、製品で稼げる間に、インプットを最小化し、アウトプットを最大化する経営が必要です。それをやりつつ、将来に向けて事業ポートフォリオをどうするかを素早く意思決定しなくてはなりません。

 早い意思決定が求められるときに、業務プロセスが複雑怪奇で、システムもばらばらでは、既存ビジネスが持続可能かということすら判断できません。

 日本企業は、グローバル市場で稼ぐ力をますます強めねばなりません。一方で、あらゆる産業がデジタル化する世界では、競争がどんどん厳しくなり、変化のスピードも速まります。

 海外で戦えるビジネスをつくるには、アジャイルな意思決定で経営をてこ入れしないと、日本企業は今よりももっと世界の先進企業に置いていかれるのではないかと危惧しています。

 特にプラットフォーマーと呼ばれるような企業は、膨大なデータを世界中からどんどん取り込んで、新しいサービスや製品を次々に開発しています。

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