日本でも日本銀行などが中国型のスマホ決済を勧めているが、国民の管理を強化したいのであろうか。日本の金融の根幹をなす中央銀行決済システム・日銀ネットにあるような中央集権的な管理と、分散化の象徴でもあるブロックチェーンは、そもそも相容れない概念である。

 このように、企業の公的所有が進行し、個人の金融情報管理が進む可能性も見えている。その中で、日本の企業・産業は“安定化”を旨とし、社会主義的な経済政策にかじを切っていくのであろうか。

 公的な介入を通貨制度で行えば、例えば固定相場制のような制度となり、公共部門(政府)がリスクをすべて抱えることになる。“固定”という言葉は個人的にはリスクと考えている。
 
 しかし、筆者は金融庁の「金融行政方針」には期待している。特に銀行の人材を他の企業に供給し、彼らを中心に企業を成長させ、また起業や産業育成を推進させようとするものだ。この動きは、日本経済・社会のさまざまな問題への対策となる。

 その問題とは、社会的成長産業(企業)の不足、特に起業の不足、地方経済の沈滞、当局主導の育成が今一歩であること、大企業・衰退産業が人材を抱え込み他が人手不足なことなどで、日本の企業・産業を活性化する可能性がある。

 2014年からお世話になりましたが、本連載は今回が最終回です。今後はFacebookおよびリアルの「宿輪ゼミ」でよろしくお願い申し上げます。