宿輪純一

宿輪純一

博士(経済学)

しゅくわ・じゅんいち

 博士(経済学)。帝京大学経済学部経済学科教授。慶應義塾大学経済学部非常勤講師(国際金融論)も兼務。1963年、東京生まれ。麻布高校・慶應義塾大学経済学部卒業後、87年富士銀行(新橋支店)に入行。国際資金為替部、海外勤務等。98年三和銀行に移籍。企画部等勤務。2002年合併でUFJ銀行・UFJホールディングス。経営企画部、国際企画部等勤務、06年合併で三菱東京UFJ銀行。企画部経済調査室等勤務、15年3月同行退職。4月より現職。兼務で03年から東京大学大学院、早稲田大学、上智大学等で非常勤講師として教鞭。財務省・金融庁・経済産業省・外務省、全国銀行協会等の経済・金融関係委員会に参加。06年よりボランティア公開講義「宿輪ゼミ」(下記ご参照)を主催し、今年度で12年目・開催は230回を超え、会員は“1万2千人”を超えた。映画評論家としても活動中。主な著書には、日本経済新聞社から『通貨経済学入門(第2版)』、『アジア金融システムの経済学』など、東洋経済新報社から『決済インフラ入門』、『ローマの休日とユーロの謎―シネマ経済学入門』、『金融が支える日本経済』(共著)、『円安vs.円高―どちらの道を選択すべきか(第2版)』(共著)、『決済システムのすべて(第3版)』(共著)、『証券決済システムのすべて(第2版)』(共著)など がある。TV出演はNHK、テレビ東京、フジテレビ、日本テレビ他。現在、文化放送「The News Masters TOKYO」毎火曜日7時~7時40分にレギュラー出演中。

Facebook宿輪ゼミ:https://www.facebook.com/groups/shukuwaseminar/
公式サイト:http://www.shukuwa.jp/
連絡先: shukuwaseminar@gmail.com

最終回
日本経済は「社会主義経済化」しているのか
宿輪純一
黒田日銀総裁は最近、国内に対しては一応、現在の政策を継続するとした。そもそも中央銀行の“本当”の仕事は「上げられるときに金利を上げる」こと。景気は“波”なので、悪くなった時に金利を下げられる余地を作っておくことである。
日本経済は「社会主義経済化」しているのか
第81回
トランプ次の経済政策は「原油戦略」だ
宿輪純一
米トランプ大統領は、相変わらず“トランプらしい”政治を行っている。お父様がドイツ人1世のトランプの強引な政策に、鉄血宰相ビスマルクの力強さがだぶるのは私だけだろうか。彼が次にやろうとしているのは、米国の原油の“産出”と“輸出”の増加による国力アップだ。ビスマルクに倣えば、“石”血政策ともいえるものである。以下にその6つのポイントを整理してみよう。
トランプ次の経済政策は「原油戦略」だ
第80回
「変動率=ボラティリティ」の上昇が暗示するバブル崩壊
宿輪純一
「変動率」という言葉が株式市場をにぎわせている。英語ではVolatility(ボラティリティ)という。ざっくり言うと、(相場で言えば)どっちに行くか分からないが、何かが起こりそうだ(大きく動きそうだ)ということを示す指数、言い換えれば「市場の不安」を表す指数である。
「変動率=ボラティリティ」の上昇が暗示するバブル崩壊
第79回
コインチェック事件で見えてきた仮想通貨・ブロックチェーンの問題点
宿輪純一
大手仮想通貨取引所のコインチェックのシステムがハッキングされ、顧客から預かっていた約580憶円相当の仮想通貨NEMすべてが流出する事件が発生。金融庁は立入検査に入った。これは異例の事態だ。そもそも立入検査は大変厳しいもので、社内の書面・ソフトのすべてをチェックする。今後も事態は日々、予断を許さない。
コインチェック事件で見えてきた仮想通貨・ブロックチェーンの問題点
第78回
日銀はまもなく利上げ、1万円札はなくなると予想する理由
宿輪純一
金融緩和政策の行きつく先として、日本銀行は非伝統的金融政策として未曽有のエリアに踏み込み、量的金融緩和、そしてマイナス金利まで導入した。経済原理的には、おカネの量を増やし金利を下げて行けば、景気も良くなりインフレにもなるというのが教科書に書いていることだ。ここで、筆者が経済学者として気になった点が二つあった。
日銀はまもなく利上げ、1万円札はなくなると予想する理由
第77回
2018年の経済は2つの「反転」リスクが大きい
宿輪純一
2018年の世界経済は当面、世界同時好況が続き概ね好調に推移するものと考える。日本企業・経済もその恩恵にあやかれるだろう。しかし、経済と金融市場の反転、そして、そのスイッチを入れる懸念材料もあり、十分な注意が必要である。
2018年の経済は2つの「反転」リスクが大きい
第76回
訪日中国人が握る、日本のフィンテック普及のカギ
宿輪純一
銀聯カードをご存じだろうか。銀聯とは日本語でいえば、銀行協会の意味にあたる。中国人が持っている銀行カードで、なんと約60億枚も発行されている。
訪日中国人が握る、日本のフィンテック普及のカギ
第75回
銀行のリストラがアベノミクス経済改革の切り札になる理由
宿輪純一
11月10日に金融庁から「金融行政方針」が提示された。これはいわゆる森金融庁長官の行政方針「森ドクトリン」の集大成ともいえるものだ。そして、この方針をじっくり読んで、最近の銀行経営の動きを分析すると、まさに総選挙で大勝した安倍首相の経済政策・アベノミクスにおける、本格的な日本経済改革のスタートであるとわかる。
銀行のリストラがアベノミクス経済改革の切り札になる理由
第74回
地銀改革待ったなし、私なら次期中期経営計画はこう書く
宿輪純一
金融庁の銀行監督の方針(いわゆる「森ドクトリン」)にもあるように、地方銀行の改革が待ったなしだ。まもなく新しい「金融行政方針」も発表される。その流れを勘案し、筆者が現在(第二地銀を含め)106ある地方銀行の企画担当者だったら、こういう次期の中期経営計画を立てるだろうなという案を、27年間銀行に勤務し、企画部にも勤務してきた経験も踏まえて、あくまで勝手にではあるが書いてみたい。
地銀改革待ったなし、私なら次期中期経営計画はこう書く
第73回
FRB人事、イエレン議長続投で副議長はテイラーと予想する理由
宿輪純一
最近の金融市場における最大の注目点は、米国の中央銀行FRBの次期議長と副議長の布陣だ。現在の第15代議長ジャネット・イエレン(71歳)の任期が来年2月3日に切れる。副議長はフィッシャーが退任して以来空席になっている。しかも、手続きの関係もあり、10月末までに後任候補を選ぶ必要がある。
FRB人事、イエレン議長続投で副議長はテイラーと予想する理由
第72回
希望の党「内部留保課税」は何か勘違いをしていないか
宿輪純一
希望の党は、今回の選挙で「実感の伴う景気回復まで消費増税は凍結し、その財源として内部留保に課税する」という公約を挙げている。この点について、メガバンクで一時期法人を担当し、出資案件等にも対応してきた筆者の個人的な経験も踏まえて考えてみたい。
希望の党「内部留保課税」は何か勘違いをしていないか
第71回
「低リスク通貨としての円」は変貌しつつある
宿輪純一
金融市場にはいろいろな定説(諺)がある。80年代には「有事のドル買い」だったのがいつの間にか「低リスク通貨の円」と言われ、最近ではさらに、リスクが高まってきてもそれほど円高に行かなくなってきた。円の性質が“変貌”してきているのである。
「低リスク通貨としての円」は変貌しつつある
第70回
欧州中央銀行でインフレが最優先課題とされる歴史的理由
宿輪純一
ECB(欧州中央銀行)のドラギ総裁は来年2月に任期を迎える。次期、第4代総裁はゲルマン系のドイツ連邦銀行(中央銀行)のバイトマン総裁が就任する可能性が高くなってきた。様々な筋から情報が入りその流れが見えてきた中で、ドラギは引き継ぎに入ったためか、ドイツ的な「量的緩和からの脱却」(インフレ抑制重視)の発言が増えてきている。
欧州中央銀行でインフレが最優先課題とされる歴史的理由
第69回
米中の経済関係は政治とは逆に緊密化、経済危機の連動に要注意
宿輪純一
今月18日に共産党大会を控えた中国は、対外政策にも安定を追求していた。米中首脳会談は曖昧な譲歩で無難にこなし、北朝鮮問題では最近は微妙な情勢とはいえ、アメリカと協力する姿勢を示した。一方、経済面では米国との関係はより太いものになっている。
米中の経済関係は政治とは逆に緊密化、経済危機の連動に要注意
第68回
9月に世界的な経済・金融危機が予想される理由
宿輪純一
この9月は経済・金融危機が発生する可能性がある。今年の世界経済は米国と中国が牽引してきたといっても過言ではないが、その2つの国の経済の転換点になりそうなのが9月なのである。
9月に世界的な経済・金融危機が予想される理由
第67回
ビットコイン等仮想通貨は「集約」し投資商品として扱うべきだ
宿輪純一
ビットコインをはじめとする仮想通貨に関わる騒動や事件がいくつか発生し、いままで煽り気味だった方々や紙誌も逆に厳しい論調に変化してきている。今後の方向について考えてみたい。
ビットコイン等仮想通貨は「集約」し投資商品として扱うべきだ
第66回
日銀の「出口戦略」は実はもう始まっている
宿輪純一
金融政策を司る中央銀行は基本的に常に「正常化」したいという強い意思を持っている。それは、経済(景気)は波であり、再度、経済が悪化した時に、金利を下げて刺激できる余地をつくらなければならないからだ。
日銀の「出口戦略」は実はもう始まっている
第65回
インド経済は通貨改革成功で中国を追い越す可能性を示した
宿輪純一
インドのモディ首相が通貨改革を進めている。昨年11月に500ルピー札と1000ルピー札を廃止、新たに2000ルピー札を発行した。一時的に消費が減り経済は低迷したが、紙幣の交換も順調に進み、4月にはインドの株価指数SENSEXが最高値を更新。モディ首相の経済革命は成功したといっていい。
インド経済は通貨改革成功で中国を追い越す可能性を示した
第64回
日銀の債券大量保有と、民間銀行への債券保有規制の矛盾
宿輪純一
日本銀行の量的・質的金融緩和政策によって、金融資産の大量購入が続いている。注目を集めやすい株式・国債のみならず社債もその対象となっており、日銀が大量に購入するため中央銀行が市場を支配し、機能不全になるといった異常事態が続いている。
日銀の債券大量保有と、民間銀行への債券保有規制の矛盾
第63回
中国経済は9月以降が危ない
宿輪純一
中国の経済は“一見”好調そうに見える。しかし、それは5年に一度、この9月に開催される共産党大会のために、いわば人為的に安定させているのだ。
中国経済は9月以降が危ない
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