「自己肯定感」が低いと自分の弱みと向きあえない

 多くの人は、この本音と向き合うことを避けます。なぜなら、本音と向き合うと傷つく恐れがあるからです。「おふざけな盛り上げ役」というペルソナの奥には、「本当はコミュニケーションが苦手だから、ふざけて場を取り持っているだけ」という本音があるかもしれません。しかし、そこに向き合おうとすると「コミュニケーションが苦手」という自分の弱い面を受け入れる必要が出てきます。

 フタを開けなければ、こうした本音を見つめないで済みます。誰だって、自分の弱みと正面から向き合うことからは避けたいものです。しかし、見せかけの自分であり続ける限り、残念ながら成長することはできません。

 自己肯定感が高い状態になると、自然に心のフタが開き、自分の本音と正面から向き合えます。自分のマイナス面も含めて、ありのままの自分を自分で認めている状態になるのです。自分は価値ある大切な存在だと疑いもなく、自信に満ち溢れている状態です。自らを認めている状態のため、弱い部分にも向き合えるのです。

 この「自分と向き合う」という、一見しんどそうな行為こそが、「振り返り」のカギです。自分と向き合えた瞬間から、あなたの人生は大きくプラスの方向に転換していきます。

 では、どのようにこころのフタを開けていくか? そのために大切なことは「できたこと」を見つめることです。失敗やできなかったことは完全無視してOK。でも、「よし! できた!」と感じたことは必ずメモして振り返る。こうすると、自然に自己肯定感は高まっていきます。

 拙著『月イチ10分「できたこと」を振り返りなさい』では、こうした「できたこと」から振り返る方法について解説しています。中学生からビジネスパーソンまで、驚くような変化・成長を実現している、仕事、スポーツ、資格試験、TOEICなど、さまざまな分野に効く目標達成・自己実現メソッドです。ぜひ、こちらもご参考いただけますと幸いです。