時は平成、刀を振り回す時代ではなくなりました。
その代わり、武蔵の時代にはなかったグローバル化の波や情報化社会による様々な軋轢、新たなストレスが生まれてきました。
それは、いつの時代にもストレスは存在し、その形だけが変化してきているということです。しかし、武蔵の事例もそうですが、ストレスがあるからこそ我々人間を含む生物は、この地球上で進化することができました。
もし外敵がいない無菌状態であれば、ここまで進化できなかったはずです。地球上には、無数のバクテリアが存在します。それでも私たちが平気なのは、それに対する抵抗力を持ち合わせているからです。
ストレスは、ともすればネガティブなイメージがありますが、我々の進化にはなくてはならない良き相棒でもあるのです。
ストレスは、逃げようとすればどこまでも追いかけてきます。しかし、冷静に向き合い、ちょっとずつその状態に慣らしていくと、段々平気になっていきます。
筋トレを続けていくと、当初重いと感じていた重量が徐々に軽くなっていく現象と同じです。これも、ストレスに対する適応現象の1つなのです。
このストレス適応能力を、メンタル強化に活用しない手はありません。
本連載でご紹介したマインドフルネスや呼吸法でメンタルの基礎づくりを、そしてアルファ/シータ状態で理想の自分をイメージし、最終的にはそれをみなさんの実践現場にぜひ落とし込んでみてください。
そして、みなさんの潜在能力を引き出すきっかけとなり、ストレス社会の中でも持てる能力をいかんなく発揮される手助けとなりましたら幸いです。